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「截る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

截るの前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
家霊」より 著者:岡本かの子
金と違って、片切彫というのでな。一たい彫金というものは、金《かね》で金《かね》を截る術で、なまやさしい芸ではないな。精神の要るもので、毎日どじょうでも食わにゃ全....
西湖の屍人」より 著者:海野十三
歩いていた帆村は、四ツ角を見付けると嬉しそうに両手をあげ、まるでゴールのテープを截るような恰好をして、蹣跚けていった。そのとき私は後からそれを眺めていて、急にハ....
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
なに、海軍省から!」 長造の顔は、サッと青ざめた。 「うむ」 彼は封筒の頭を截ると、一葉の海軍|罫紙をひっぱり出した。長造の眼は、釘づけにでもされたように、....
伯林の落葉」より 著者:岡本かの子
落ちる落葉を短いステッキで縦横に截り乍ら歩いて居た。しゃっ、しゃっ、落葉の線条を截る男の子の杖の音が、彼の頭のしんの苦痛の塊に気持ちよく沁みた。日曜の午前の教会....
学生と読書」より 著者:倉田百三
しようとさえもしたが、しかし結局はそれも破綻して、私は倫理学以上の、「善悪を横に截る道」を求めて、宗教的方法の探求へと向かったものであった。 がここでいいたい....
脳波操縦士」より 著者:蘭郁二郎
線と並行の北枕というのが、理論上最も静かなる位置なんだからね。その磁力線を直角に截る方向に置き、それをアンテナと地中線を張って有効に捉えたとすれば、その僕の企て....
生活と一枚の宗教」より 著者:倉田百三
そこに立ってはじめて意識できるものではないかと思うのであります。 三 善悪を横に截る ――法的自然主義の生活へ―― 前にも申しましたように、とにかく私....
食道楽」より 著者:村井弦斎
大きな大根を側へ置いて先ず庖丁でザクリと截ってはお餅を截りまた大根を截ってお餅を截るとお餅が粘着きません」妻君「それは好い事を伺《うかが》いました、貴嬢《あなた....
食道楽」より 著者:村井弦斎
を肉切庖丁《にくきりぼうちょう》で截りますと節の処から楽に截れますが節でない処を截るとなかなか離れません。こうして截れたら骨の付いたまま水から四時間ほど湯煮《ゆ....
食道楽」より 著者:村井弦斎
生肉を薄く紙のように截《き》る事が名人で西洋人が驚くそうです。日本人の牛肉を薄く截るのは一種の技術だと申すそうです。それは鍋で出す時鍋の上へ広く張り展《の》ばす....