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戸山ヶ原
「戸山ヶ原〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
戸山ヶ原の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
十八日も朝から陰って、ときどきに雪を飛ばした。わたしの家の裏庭から北に見渡される
戸山ヶ原には、春らしい青い色はちっとも見えなかった。尾州侯の山荘以来の遺物かと思....
「空襲下の日本」より 著者:海野十三
だった」 「武蔵野館の地下室へ逃げて下さーアい」 「風下へ行っちゃ駄目ですよオ、
戸山ヶ原の方へ避難しなさアーい」 青年団員は、声を嗄らして、沈着な警報をつづけ....
「めでたき風景」より 著者:小出楢重
べて中毒した。 (「週刊朝日」昭和二年九月) ある初夏の頃だった、私は誘われて
戸山ヶ原へ出た。一人の友人はポケットにコップを用意し、も一人はビールを携げていた....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
こし過で、あの野っぱらの真中できいた空襲警報のつづき。飛行機が編成で上空に来て、
戸山ヶ原の方へ去ると、こっちでは、二千米ぐらいのところで、一機が一機を追うように....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
いろときまりがあって、小石川の高田老松の辺や目白の方もそういう方らしい様子です、
戸山ヶ原その他があるからでしょう。こちらとその条件が大分ちがうようです。各戸にポ....
「日本の近代的探偵小説」より 著者:平林初之輔
もあろうと思われる。最も近代的犯罪に適した下町を選ばずに、山の手の小さい通りや、
戸山ヶ原などが選ばれているのは、恐らく、作者の在京時代の経験(作者は今は大阪に住....
「日和下駄」より 著者:永井荷風
うこつ》君が『そのままの記』に霜の戸山《とやま》ヶ|原《はら》という一章がある。
戸山ヶ原は旧|尾州侯御下屋舗《びしゅうこうおしもやしき》のあった処、その名高い庭....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
り起された。そして銃剣で、抵抗すれば撃つとおどかされながら、同宿の者数名とともに
戸山ヶ原騎兵連隊の営倉にぶちこまれた。真暗で妙なにおいだけが鼻につく営倉の中で落....
「父の葬式」より 著者:葛西善蔵
車すると同時に、私たちの気持もだんだん引緊ってきた。一昨日は落合の火葬場の帰り、
戸山ヶ原で私は打倒れそうになったが、今朝は気分もはっきりしていた。三つ目のN駅は....
「四谷、赤坂」より 著者:宮島資夫
。晩春、つつじの咲く頃、小学校の運動会は、大久保のつつじ園に開かれた。今考えると
戸山ヶ原の附近であろう。富士山の形をした山のあるつつじ園で、私達は駈けっこをした....