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戸籍
「戸籍〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
戸籍の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「捨児」より 著者:芥川竜之介
、死んでしまったとか云う事でした。それから横浜へ帰って後、早速母に知れないように
戸籍謄本をとって見ると、なるほど袋物屋の言葉通り、田原町にいた時に生まれたのは、....
「空中墳墓」より 著者:海野十三
らずっと風間夫人、すま子と言います、それを私が引きとって世話をしています。只今は
戸籍面も私の妻になっていますし、真弓という二十になる娘もあるようなわけです」 「....
「三人の双生児」より 著者:海野十三
いてこの二卵性双生児が出来上ったのだ。それで合点がゆくことと思うが、君と僕とが、
戸籍の上では赤の他人でありながら、実は二人は父親を同じくする異母兄妹なのだ。だか....
「火葬国風景」より 著者:海野十三
対に日本へ帰って生活することを止めてもらいたいのだ。第一君はもうお葬式をすませ、
戸籍面からハッキリ除かれているのだからネ。いま日本へ帰っても、君が僕を幽霊と間違....
「棺桶の花嫁」より 著者:海野十三
「なにッ――では君は」 「もちろんお察しのとおり、私はお千の亭主でさあ。区役所の
戸籍係へ行って調べてきたらいいだろう。よくも貴公は、――」 「ああ、そうだったか....
「狂人日記」より 著者:秋田滋
、一切お構いなしということになる。自然は死を好む。自然は罰せぬ。 大切なものは
戸籍だ。人を護るものはこれだ、
戸籍だ。人は
戸籍に登録されているために貴いのだ。戸....
「瘤」より 著者:犬田卯
助役は、葭簀張りの小学校舎をつくった時代にあっては瘤から頭ごなしにやられていた一
戸籍係にすぎなかったのだ。他の二名の村議――一人は新顔で、年齢も若く田辺と共に三....
「沼畔小話集」より 著者:犬田卯
は「証明」を手に入れてくると言って、急遽東京へ立ったのであった。そして二日して、
戸籍謄本と××子爵の堂々たる紹介状とを持って、また村へやって来た。が、M教師とS....
「卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
を持参すると、八郎はその職業という処へ――「能職。」と認めた。渠は能役者である。
戸籍の届出は、音曲教師だというから、その通りなり、何とか記しようがありそうな処を....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
に富んでおる。 椿岳及び寒月が淡島と名乗るは維新の新政に方って町人もまた苗字を
戸籍に登録した時、屋号の淡島屋が世間に通りがイイというので淡島と改称したので、本....
「鴎外博士の追憶」より 著者:内田魯庵
、早くから頭角を出した。万延元年の生れというは大学に入る時の年齢が足りないために
戸籍を作り更えたので実は文久二年であるそうだ。「蛙の説」を『読売』へ寄書したのは....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
いうべし。 英国教宗にては、各寺の住職は戸長役場の役人に代わり、結婚者の姓名を
戸籍帳に登載するの権を有す。ゆえに、その宗の者は戸長役場に結婚届を呈出するを要せ....
「まあまあ居士の弁」より 著者:浅沼稲次郎
あるが、時々左右の対立などと新聞に書かれて非常に損をして居るが、古い社会党員には
戸籍みたいなものがある。私の
戸籍は、強いて言えば日労党である。しかし、日労の前は....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
礼した。労働農民党分裂のさいできた労農派、日労系、社民系は現在でも社会運動史上の
戸籍とされているが、私は日労系とされている。 この戦前無産政党時代、私はずっと....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
三町ばかり行った百戸ばかりの一寒村で、農業を営む長谷川家の三男坊として生まれた。
戸籍では明治十五年十月三日生まれとなっているが、実は明治十四年の盆踊りのあった翌....