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戸車
「戸車〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
戸車の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
により以上の不審を打たれたものは、それなるかまどの上の天井ぎわに見える車井戸の井
戸車でありました。 「ふふん、このかまどの下は井戸だな」 慧眼《けいがん》はや....
「病む子の祭」より 著者:新美南吉
。 母 近道って? おまえお医者さんのお家へいく近道知ってるの? 三男 井
戸車のある家と、めくらのじいさんのお家の間をとおっていくとね、杉《すぎ》の垣根《....
「永日小品」より 著者:夏目漱石
《ほこり》だらけになって、横に立て懸《か》けてあった。溝《みぞ》の磨《す》れた井
戸車の上に、何とも知れぬ花瓶《かびん》が載っていて、その中から黄色い尺八の歌口《....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
主膳は悪魔のうなるように、ウンウンと力をこめて綱を引きました。力余って釣瓶を井
戸車の上まで刎《は》ね上げてしまいました。井戸の水は、滝が岩に砕けるように一時に....
「二つの庭」より 著者:宮本百合子
にうけとっているらしく、本当にあのひとは、という風に笑った。 大きな音をたてて
戸車のころがる重いくぐりの網戸をあけて、伸子は土蔵へ入って行ってみた。入ったとこ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
、困ルコトモナク、ソコヨリ七里脇ニ向坂トイウ所ニ、サキ坂浅二郎トイウガイルガ、江
戸車坂井上伝兵衛ノ門人故、江戸ニテ稽古ヲシテヤッタモノ故、ソコヘ度々《たびたび》....
「博物誌」より 著者:岸田国士
が、けたたましく崩れ落ちる。 いったいどこの女房が、こんな時刻に、錆びついた井
戸車を軋ませながら一生懸命井戸の水を汲み上げているのだろう? それは、驢馬が帰....