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「所作〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

所作の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
伝吉の敵打ち」より 著者:芥川竜之介
か》らも仇の名など知らざるように装《よそお》いしとなり。深志《しんし》あるものの所作《しょさ》なるべし。」が、歳月は徒《いたず》らに去り、平四郎の往くえは不相変....
玄鶴山房」より 著者:芥川竜之介
。(男の子は白いスウェエタアを着ていた。)彼女がひけ目を感じていることはこう云う所作だけにも明らかだった。が、それも無理はなかった。彼女はこの五六年以来、東京の....
仙人」より 著者:芥川竜之介
跳ねたりしながら、李の唱《うた》う曲やその間へはいる白《はく》につれて、いろいろ所作《しょさ》をするようになると、見物もさすがに冷淡を装っていられなくなると見え....
さまよえる猶太人」より 著者:芥川竜之介
識した。しかし、誰一人彼に同情してくれるものはない。彼の妻や子でさえも、彼のこの所作《しょさ》を、やはり荊棘《いばら》の冠をかぶらせるのと同様、クリストに対する....
或る女」より 著者:有島武郎
っとして淀《よど》みにささえられた木の葉がまた流れ始めたように、すらすらと木村の所作を想像した。それがだんだん岡の上に移って行った。哀れな岡! 岡もまだ寝ないで....
或る女」より 著者:有島武郎
て自分はこの妹に対して優しくする事ができないのだろうとは思いつつも、葉子は愛子の所作《しょさ》を見ると一々気にさわらないではいられないのだ。葉子の目は意地わるく....
婦系図」より 著者:泉鏡花
に、丁寧に引分けて、深いほど手首を入れたは、内心人目を忍んだつもりであるが、この所作で余計に目に着く。 ただし遣方が仇気ないから、まだ覗いている件の長屋窓の女....
伯爵の釵」より 著者:泉鏡花
流したようで、雲も竜もそこから湧くか、と視められた。――これだけは工夫した女優の所作で、手には白金が匕首のごとく輝いて、凄艶比類なき風情であった。 さてその鸚....
歌行灯」より 著者:泉鏡花
さて、饂飩屋では門附の兄哥が語り次ぐ。 「いや、それから、いろいろ勿体つける所作があって、やがて大坊主が謡出した。 聞くと、どうして、思ったより出来ている....
陽炎座」より 著者:泉鏡花
たが、…… ドンと落ちた穴の底は、狂気の病院|入じゃ。この段替ればいの、狂乱の所作じゃぞや。」 と言う。風が添ったか、紙の幕が、煽つ――煽つ。お稲は言につれ....
白金之絵図」より 著者:泉鏡花
が、容づくるとは見えず、袖口の微な紅、腕も端麗なものであった。 「舞、手踊、振、所作のおたしなみは格別、当世西洋の学問をこそ遊ばせ、能楽の間の狂言のお心得あろう....
開扉一妖帖」より 著者:泉鏡花
や、大宅光国という背負方をして、樫であろう、手馴れて研ぎのかかった白木の細い……所作、稽古の棒をついている。とりなりの乱れた容子が、長刀に使ったか、太刀か、刀か....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
仕方でやったばかりなんだ。――除の二の段、方程式のほんの初歩さ。人の見ている前の所作なんぞ。――望む処は、ひけ過ぎの情夫の三角術、三蒲団の微分積分を見せたかった....
梵雲庵漫録」より 著者:淡島寒月
提げて、それを叩いたり三味線を引いたりして、種々な音色を聞かせたが、これは芝居や所作事にまで取り入れられたほど名高いものである。 二 それから両....
多神教」より 著者:泉鏡花
都の花の舞台、咲いて乱れた花の中に、花の白拍子を舞っている…… 巫女 座頭俳優が所作事で、道成寺とか、……申すのでござります。 神職 ははっ、ははっ、恐れながら....