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所化
「所化〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
所化の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「文章」より 著者:芥川竜之介
》はアメリカ文明の渡来と共に、永久に穢土《えど》をあとにしてしまった。今も四人の
所化《しょけ》は勿論、近眼鏡《きんがんきょう》をかけた住職は国定教科書を諳誦《あ....
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
い》があった。喜三郎は仏事が終ってから、何気《なにげ》ない風を装《よそお》って、
所化《しょけ》にその位牌の由縁《ゆかり》を尋ねた。ところがさらに意外な事には、祥....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
く名づけたのかも知れぬ、『説文』に拠ると今から千八百余年前の支那人は茜草を人血の
所化《なるところ》と信じた、ドイツ、ハノヴワルの民ヨハネ尊者誕生日(六月二十四日....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
いいたしまして、古い判じのへび使いをなりわいにいたしておりましたが、ふと知恩院の
所化道心《しょけどうしん》様となれそめまして、はかない契りをつづけていましたうち....
「乱世」より 著者:菊池寛
夕食の時まで、誰も一口も口をきかなかった。 夕食の膳が出ると、築麻市左衛門は、
所化の僧に酒を所望した。 「各々方、今夜はお別れでござる。我々に無礼を働く鳥取藩....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
りするというかどで、あの日本橋で面を晒された上に、一か寺の住職は島流しになるし、
所化の坊主は寺法によって罰せられたというのは。」 神葬祭の一条に関する賛否の意....
「死者の書」より 著者:折口信夫
て居た。だから言い方も、感じ方も、其うえ、語其ものさえ、郎女の語が、そっくり寺の
所化輩には、通じよう筈がなかった。 でも其でよかったのである。其でなくて、語の内....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
師が、堀をはさんで立つ松の木下にピタッと静止していた。
左膳、源十郎を頭に、本
所化物屋敷の百鬼が、深夜にまぎれて群れ出てきたのだ。
文字どおり背水の陣。
....
「我が円朝研究」より 著者:正岡容
しまって、つとに先生はかえって本堂においでですという。ギョッとした正介がこわごわ
所化《しょけ》の後から従いていき、本堂を覗いてみると、紛れもなく重信はいま落款を....
「俳人蕪村」より 著者:正岡子規
打や法三章の札のもと 巫女町によき衣すます卯月かな 更衣|印籠《いんろう》買ひに
所化《しょけ》二人 床《ゆか》涼み笠《かさ》著《き》連歌の戻りかな 秋立つや白湯....
「釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
」 「はい、はい。」 と、この時、力なく答えて奥の間から出て来たのはまだ年若い
所化、法衣の裾を踏んで端近く小膝をつく。 「はい、仏間深く看経中《かんきんちゅう....
「五重塔」より 著者:幸田露伴
敷|格天井の本堂、橋をあざむく長き廻廊、幾部かの客殿、大和尚が居室、茶室、学徒|
所化の居るべきところ、庫裡、浴室、玄関まで、あるは荘厳を尽しあるは堅固を極め、あ....
「法然行伝」より 著者:中里介山
られたのだが、この人は隠遁を好み自行をもととして、どうかすると法談をはじめても、
所化《しょけ》五六人より多くなれば、魔縁をひくだろう、ことごとしいといって止めて....