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「扁鵲〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

扁鵲の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
さ》かさに上《のぼ》るのである、この点に関してはゲーレンもパラセルサスも旧弊なる扁鵲《へんじゃく》も異議を唱《とな》うる者は一人もない。ただどこへ逆《さ》かさに....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
う始末しようという当てがあるでもなく、朦朧たる酔眼を、幾度も幾度もみはって、 「扁鵲《へんじゃく》の言いけらく、よく死すべきものを活かすにあらず、よく活くべきも....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
尋ね人を探して来るまで、死ぬべきものを死なさずに置けとは、米友の注文が無理です。扁鵲《へんじゃく》もそう言っている、「越人《えつじん》よく起すべき者を知って之《....
湯女の魂」より 著者:泉鏡花
、気を着けたのでありまする。 お雪の病気を復すにも怪しいものを退治るにも、耆婆扁鵲に及ばず、宮本武蔵、岩見重太郎にも及ばず、ただ篠田の心一つであると悟りました....
マーカス・ショーとレビュー式教育」より 著者:寺田寅彦
るような収斂剤を交ぜて施用すると大変工合がよいそうである。つまり人間の体内に耆婆扁鵲以上の名医が居て、それが場合に応じて極めて微妙な調剤を行って好果を収めるらし....
式部小路」より 著者:泉鏡花
。 大概のことは気にもかけなかったが、婆さん貧病は治して貰った、我が朝の、耆婆扁鵲と思う人を、藪はちと気になったから、山の井さんを何だ、と思うと極めるとね。 ....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
能人物を盛んに推奨したので、朝日社長村山も終に動かされてその提案に同意した。耆婆扁鵲の神剤でもとても癒りそうもなかった二葉亭の数年前から持越しの神経衰弱は露都行....
四十年前」より 著者:内田魯庵
武士道や報徳講や祖先崇拝や神社崇敬を復興鼓吹した。が、半分化石し掛った思想は耆婆扁鵲が如何に蘇生らせようと骨を折っても再び息を吹き返すはずがない。結局は甲冑の如....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
も全く救い切れない。いよいよ定業が満ちて今死ぬという時になったならばたとえ耆婆、扁鵲といえども救うことは出来ないのである。いわんや我々のごときヘボ医者、ほとんど....