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扇動
「扇動〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
扇動の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「号外」より 著者:国木田独歩
くなった。 かれ男爵、ただ酒を飲み、白眼にして世上を見てばかり、あるいは生活の
扇動者を失った。 がっかりしたのも無理はない。彼の戦争論者たるも無理はない。 ....
「読書法」より 著者:戸坂潤
る必要があろう。勿論アタマのよい論文で、作文としても修辞的で愁訴力に富んでいたり
扇動力を持っていたりすれば、それに越したことはない。 論文の生命は、あくまで分....
「錯覚数題」より 著者:寺田寅彦
くて、古い古い昔から、時には偉大なる王者や聖賢により、時にはさらにより多く奸臣の
扇動者によって利用されて来たものである。前者の場合には世道人心を善導し、後者の場....
「十月革命と婦人の解放」より 著者:野呂栄太郎
婦人もまた、二月革命後の生き生きとした現実の諸体験と、ボリシェビキの積極的宣伝、
扇動とのおかげで、プロレタリアの勝利によってのみ、プロレタリア独裁の実現によって....
「ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
方歩み寄ってかぎ合った。多分かれらはこう申しあわしたであろう。 「この腕白どもに
扇動されておたがいにうらみもないものが喧嘩したところで実につまらない、シナを見て....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
多聞にもれず「洋行」の運命に見舞われる。洋行先でも亦無論のこと反動性と貴族性とは
扇動されることを忘れない。西洋料理と洋服は日本のが一番良いということを氏は発見し....
「辞典」より 著者:戸坂潤
。一八七八年ヘーゲルとノビリンクの独逸皇帝狙撃事件の折、ケルンに於いて彼がなした
扇動演説「社会民主主義の将来」の廉で逮捕され、三ヵ月間投獄された。なお又当時は事....
「現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
物にならずに終ったのである。 政府は右翼取締りの方は、やがて不法集団取締り及び
扇動取締法案として別個に議会へ提出することにしたから、今度は治安維持法改正法案は....
「ヤトラカン・サミ博士の椅子」より 著者:牧逸馬
と、鳥獣の賛美と、人民の意思を具現し、日光をあつめ、植物どもの吐息を吸い、鉱石の
扇動に乗じて、いつの間にか、絢爛《けんらん》大規模な架空塔の形をそなえるにいたっ....
「昭和四年の文壇の概観」より 著者:平林初之輔
芸術品としてはすぐれた作品でなくても、マルクス主義の通俗化というような宣伝的また
扇動的機能をもっているものがあるので、一概に排斥されないものがある、この場合には....