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手に成る
「手に成る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
手に成るの前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「食魔」より 著者:岡本かの子
のに鑑識を持っているのだろう。食もので試してやるのが早手廻しだ。どうせ有閑夫人の
手に成る家庭料理か、料理屋の形式的な食品以外、真のうまいものは食ってやしまい。も....
「無惨」より 著者:黒岩涙香
は何も持て行ぬがサア喧嘩と云えば直に自分の前に在る金を懐中へ掻込んで立ち其上で相
手に成るのが博奕など打つ奴の常だ其所には仲々抜目は無いワ、アノ死骸の当人も矢張り....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
ひつぎ》かである。人の心のうちでは、同一の感情がしかりとも言えば否とも言う。神の
手に成るいっさいのもののうちで、人の心は最も多く光輝を放つものであるとともに、ま....
「マーカス・ショーとレビュー式教育」より 著者:寺田寅彦
の下に組織された教育のプログラムがレビュー式であるくらいだから、民間の営利機関の
手に成る大衆向けの教育機関であるところの雑誌や新聞のレビュー式ないしは汽車弁当式....
「触覚の世界」より 著者:高村光太郎
ある。むしろ、眼を転ずれば人生そのままが既に裸だと言えるのであろう。けれど人間の
手に成るものは必ずそうとも限らない。人間の
手に成る作品を見て、其中に実存する裸の....
「ミケランジェロの彫刻写真に題す」より 著者:高村光太郎
象の様相を以て語られる。此の場合に於ける彫刻とは言わば高次の彫刻を意味する。彼の
手に成る個々の彫刻は斯かる高次の彫刻自体から直流する彫刻的彫刻に外ならず、此の根....
「翻訳遅疑の説」より 著者:神西清
る。やむを得ず非礼を冒して、偶※《たまたま》坐右にあるというだけの理由で、某氏の
手に成るすぐれた飜訳をその原文と対照することにする。そういう次第で原作の名も訳者....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
学等に興味を持ち、日本の現時の教育家や宗教家がこれらの科学的知識を欠くため渠らの
手に成る救済事業が往々無用の徒労に終るを遺憾とし、自ら感化院を創めて不良少年の陶....