手を借りる[語句情報] »
手を借りる
「手を借りる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
手を借りるの前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「蠅男」より 著者:海野十三
庫県の警察に頼んでみたらどうや、などと書いて来るやつが居る。なんで、隣りの警察の
手を借りる必要があるんや。そういわれて腹が立たん者があるやろか」 正木署長も投....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
|摂津守、指揮官|勝麟太郎をはじめ、運用方、測量方から火夫水夫まで、一切西洋人の
手を借りることなしに、オランダ人の伝習を受け初めてからようやく五年にしかならない....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
あげますよ。お父さんの気が晴れるようになさるのが何よりですからね。」 お粂は人
手を借りるまでもなく、自分自身に父の頼むものを整えようとして木小屋を出た。彼女は....
「すり替え怪画」より 著者:海野十三
であることが日を経るに従って、いよいよ明白となった。 そこで伯爵は、私立探偵の
手を借りることに決心した。この方面に多少明るい某というやはり伯爵の二男が昔学友で....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
ますか」 「そうだ。試運転をはじめるようだ。貴様もよく気をくばっておれ、いよいよ
手を借りるときは、梨花にたのんでお前に伝えるからな」 「はい、よく分かりました」....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
うので幕府の捕手《とりて》の手を借りて召捕ってもらう事にした。もとより公然幕府の
手を借りるという事は手数のことだから、ないないで捕手に物をつかって頼んだのであっ....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
、ごく年上の婆さんたちや、若い娘たちの中にも、次郎と同じように、灰汁入れの時に人
手を借りる者が、必す何人かは居たからである。 次郎の野外における楽しみも、屋内....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
せしめたるその勇気を、嘆称するのだ。貴様の勇に、これだけの覚悟があるか? 庄吉の
手を借りるのは済まぬ、とか、仇討の者が、女に手を出しては、汚れるとか、孔孟の弟子....
「魔像」より 著者:林不忘
畔《ちはん》へ来て、色いろと話があり、喬之助の事件も打ちあけていざという場合には
手を借りることになっているのだから、お絃は地蔵ヶ池へ飛んで行って、魚心堂が鳥みた....
「音の世界に生きる」より 著者:宮城道雄
は慣れてしまうと、案外不自由がないものだから、私なども家の中のことなら大抵、人の
手を借りることなしにやれる。それだけにまた一しお、この耳とそして手の感触をありが....
「釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
顔を立てようと、来合せた同心組下の旦那へもひととおり謀った後ただちに八丁堀親分の
手を借りることにし、早速彦兵衛を口説いて合点長屋へ迎えの使者に立ってもらったのだ....
「『偶像再興』序言」より 著者:和辻哲郎
さげられることを要せない。それは生命の根拠である。人間の造り主である。何で人間の
手を借りる必要があるだろう。諸君はこの活ける神を信じないか。そのひとり子をこの世....