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手を加える
「手を加える〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
手を加えるの前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「顔の美について」より 著者:伊丹万作
の美に関する問題はすべて美術家の領分である。その美術家といえども神の造つた肉体に
手を加えるなどという僭越は許されない。 仕事の本質がいささかも、美に関係なく、....
「恐怖の口笛」より 著者:海野十三
恨みを買っていたのだろうか。いやそんな筈はない。誰にも好かれる彼に、そんな惨酷な
手を加える者はない筈だった。――一郎は、不審にたえない面持で、もう一度|創傷を覗....
「新版 放浪記」より 著者:林芙美子
「赤い靴」と云う原稿を拡げて、私はいつまでも同じ行を読んでいる。もう、これ以上
手を加えるところもないのだけれども、何時までも壁を見て立っているわけにはゆかない....
「日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
るものだが、そうした自由の積極的な諸活動に就いて、之をそのまま、何等之に積極的に
手を加えることをせずに、或る一定方向に誘導することが、元来「統制」の意味なのであ....
「悪獣篇」より 著者:泉鏡花
お午飯も控えたって言っていましたっけ。」 「それだ。なかなか人が悪い。」広い額に
手を加える。 「それに、母も、先生。お土産を楽しみにして、お腹をすかして帰るから....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
所有者であると空想する。われ等はそれ等に対して、言うべき何物も有たない。われ等が
手を加える前に、彼等は前以って神に関し、又啓示に関して、自己の無学であることを学....
「我が人生観」より 著者:坂口安吾
方はすでにニュースやその他の目的で撮影されたものが多くあって、それを編輯し、多少
手を加えるだけで出来上るかも知れないが、私の受けもった方はそうはいかない。 日....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
一国の内部的状態に関し今まで世界にない完全な姿を表現したことであろう。しかしこの
手を加えるという最後の最も重要な仕事は、いかに骨を折っても出来なかったことであろ....
「涙香に還れ」より 著者:野村胡堂
う》け容れられそうなのを選んで、昔の姿のままの文体と用語で、――小ざかしき後輩の
手を加えることなしに――オリジナルの珠玉篇を提供しようという企ては、わが読書界の....
「鮑の水貝」より 著者:北大路魯山人
れるものは出来るだけ生、または生に近い方法で食べたほうが美味い。煮たり焼いたり、
手を加えるほど味が崩れることを知っておくことが肝心だ。日本人が刺身を賞味するのは....