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手交
「手交〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
手交の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「二十世紀旗手」より 著者:太宰治
、同じところで二十枚のばいきんだらけのくしゃくしゃ汚き紙片、できるだけむぞうさに
手交して、宅のサラリイ前借りしたのよ、と小さく笑った萱野さんの、にっくき嘘、そん....
「古典風」より 著者:太宰治
。拡声器。 ○自転車一台購入。べつに使途なし。 ○もりたや女将《おかみ》に六百円
手交。借銭は人生の義務か。 ○駱駝《らくだ》が針の穴をくぐるとは、それや無理な。....
「海に生くる人々」より 著者:葉山嘉樹
波田に手渡しする。交渉の順序は、明早朝、出帆準備にとりかかる前に、チーフメーツに
手交して、われわれは全部の要求が承諾されるまでは船室から出ない――ということに決....
「省線電車の射撃手」より 著者:海野十三
して、そぞろ噴飯を禁じ得ざるなり」(警視庁において、タイプライターでうった原文を
手交) * * * さて「射撃手」事件の、そもそも発端は、次....
「四日間」より 著者:ガールシンフセヴォロド・ミハイロヴィチ
てから傷の痛も止んで、何とも云えぬ愉快に節々も緩むよう。 「止まれ、卸せ! 看護
手交代! 用意! 担え!」 号令を掛けたのは我衛生隊附のピョートル、イワーヌイ....
「浴槽の花嫁」より 著者:牧逸馬
はなかった。すぐそこから弁護士へ廻って、例によって互いを相続人にした遺書を書いて
手交しあっている。財産もなにもないマアガレット・エリザベス・ロフティの相続人にな....
「戦雲を駆る女怪」より 著者:牧逸馬
政府直属の女国事探偵フォン・リンデン伯爵夫人は、四日前に外務当局から一通の命令を
手交された。 四日後の今日、露独連絡の国際列車によってロシア外務省からパリー駐....
「独本土上陸作戦」より 著者:海野十三
諒承ありたい」 3 ゴンゴラ総指揮官は、遂に白紙命令書百枚を金博士に
手交して、博士の手腕に大いに期待するところがあった。 ところが、それから一週間....
「今日の日本の文化問題」より 著者:宮本百合子
」を中心として民主的勢力は協力して八項目にわたる「日本教育の現状」という報告書を
手交し、建設的な意見を伝えた。 吉田内閣の時代に入って全政策が反民主的方向をと....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
一・伊東忠太の三氏は七月二十九日首相を訪問して、百名の賛成署名による反対決議文を
手交した。この冬の議会には、この強制法に対する修正案が政党各派の間から提出されそ....
「現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
、後藤内相松田文相両軍部大臣、それから一木枢相金森長官あて、夫々勧告書や進言書を
手交している。 要するに一木と金森とは公職を辞したらいいだろうというのである。....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
でしょうか。 個人商店としても、一流百貨店の商品券を五分ぐらいで買ってくれる切
手交換所などあるのですから、五分くらいの損をしてもなお幾分儲かることなら御得意を....
「言語は生きている」より 著者:中井正一
ものとして考えて見る。 「方」「手」(方向を指ししめす)「違」(方交う)「副」(
手交う)「滝、激」(タギチ)「猛、高、焼〔驍?〕、嶽、丈、竹、感〔威?〕(タケル....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
すから、この手紙の余白に、御意のほどをひと筆|御染筆《ごせんぴつ》、使いの者に御
手交くださらば有難く存じます。余は、御拝眉の上、万々申しあげたく、まずは、右のた....
「勧善懲悪」より 著者:織田作之助
をもって出頭すべし、施薬と見舞金十円はそれぞれ区役所、町村役場、警察の手を通じて
手交するという煩雑な手続きを必要とした魂胆に就いては、しばらくおくとしても、あの....