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手具
「手具〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
手具の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「爆弾太平記」より 著者:夢野久作
の……白状するが吾輩は、そのアトから直ぐに有志連中が調停に来るものと思って、実は
手具脛を引いて待っていたもんだ。……来やがったらドウセ破れカブレの刷毛序でだ。思....
「旅愁」より 著者:横光利一
で、矢代は車を降りた。自宅の門がもうすぐそこだった。
彼は門の引手をひき開ける
手具合も、暫く不在のうち、度を忘れてつい大きな音を立てた。
まだ母はひとり起き....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
向うにも敵の仲間がいるとすると、敵は相当、備えを立てて、 (今宵こそは) と、
手具脛ひいているものと思われた。 武蔵の八帖寺通いも幾夜となく、この橋を通るこ....
「三国志」より 著者:吉川英治
いう気勢であった。 しかし、敵もさるものである。 防禦陣の大将黄祖は、かねて
手具脛ひいて待っていたところであるから、 「怨敵ござんなれ」と、鳴りをしずめたま....
「三国志」より 著者:吉川英治
大半の城兵は、まだ眠っていたところである。そこへ関羽、張飛の手勢一千は、前夜から
手具脛ひいて来たのであるから、大量な殺戮も思いのまま行われた。 陳登は、いちは....
「三国志」より 著者:吉川英治
たのである。彼に備えがなかったら知らないこと、あらかじめかかることもあろうかと、
手具脛ひいていた曹仁や夏侯惇の正面へ寄せて行ったので敗れたのは当然だった。 そ....
「三国志」より 著者:吉川英治
んこの間に、船筏の用意そのほか、充分な用意はしてある。――当然、この渡河中には、
手具脛ひいている敵の猛烈な強襲があるものと覚悟して。 ところが、大軍は難なく、....
「三国志」より 著者:吉川英治
動を起しました。徐晃の大将旗をふりかざして」 偃城の兵はどよめき告げた。関平は
手具脛ひいて、その近づくを待ち、 「徐晃みずから来るとあれば、敵にとって不足はな....
「三国志」より 著者:吉川英治
の馬忠、張嶷、呉懿、呉班などが、まず四陣を展いて、 「来れ。――来らば」 と、
手具脛ひいて待つ所へ、魏軍三万の張※、戴陵はほとんど鎧袖一|触の勢いでこれへ当っ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
は」 と、大覚寺ノ宮恒性を中心に、もう数十日も前から、今日のいたるのを、じつに
手具脛ひいていたのである。 ……密談、しばらく。いつか暮れた方丈の障子の内では....
「黒田如水」より 著者:吉川英治
家臣が素槍をそろえて来たのである。 鷹の如く、ほかの部屋へ跳びこんだ。そこにも
手具脛ひいて伏せていた者がある。躍り立つがはやいか、むずと官兵衛へ組みついてくる....