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手刷
「手刷〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
手刷の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「田舎教師」より 著者:田山花袋
子戸の入り口に、行田印刷所と書いたインキに汚れた大きい招牌がかかっていて、旧式な
手刷りが一台、例の大きなハネを巻き返し繰り返し動いているのが見える。広告の引き札....
「安重根」より 著者:谷譲次
し、おびただしい洋書、新聞紙の類が山積している。反対側にささやかな植字台、旧式の
手刷りの印刷機、その他の器具必要品など乱雑に置かれて、中央に李主筆の大机、それを....
「婦人の創造力」より 著者:宮本百合子
きます。雑誌も作るし、いろいろな程度の高い文学的作品もできていいし、ごく初歩的な
手刷りのもの、原稿紙を綴り合せてお互いに見て廻るという初歩的なものでもいいから表....
「神棚」より 著者:豊島与志雄
営してるっていうのを聞き込んで、ついのこのこ出かけていったものさ。行ってみると、
手刷の器械が一二台あるだけで、まるで商売にもならないくらいなものなんだが、云うこ....
「浅間噴火口」より 著者:豊島与志雄
な印刷所の下受けの仕事をやったり、また主に端物《はもの》の仕事をしたりしていて、
手刷りの機械などもあり、植字組版などの技術的な方面を習得するのに便利であり、李も....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
お面や福の神や金山の神や、いろいろ造っております」 なるほどこの小屋には木版の
手刷り道具や出来あがったお札やお守りがあった。 「このお札やお守りはここへ来た人....
「勧善懲悪」より 著者:織田作之助
げるにもチラシを印刷するにもまったく金の出どころはない。万策つきて考え出したのが
手刷りだ。 辛うじて木版と半紙を算段して、五十枚か百枚ずつ竹の皮でこすっては、....