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手前勘
「手前勘〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
手前勘の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「坑夫」より 著者:夏目漱石
《ひと》から認識された時の嬉し涙は死ぬまでついて廻るものに違ない。人間はかように
手前勘《てまえかん》の強いものである。この涙を感謝の涙と誤解して、得意がるのは、....
「深川女房」より 著者:小栗風葉
さんのとこへ来たと思ったんだろう!」 「それがまたおかしいのさ。馬鹿は馬鹿だけの
手前勘で、お光さんのことを俺のレコだろうって、そう吐かしやがるのさ、馬鹿馬鹿しく....
「円朝花火」より 著者:正岡容
が――が、この憂い、この嘆き、この悲しみ、すべて事情をなにもしらない弟子たちの
手前勘にすぎなかった。ああ、圓朝にしてみれば、四十年前のあの両国の夜の自分の姿が....
「釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
。」 親分藤吉一流の手だ、こう真正面《まとも》にどやしつけられては、江戸っ子の
手前勘次と彦兵衛、即座に仏頂面《ぶっちょうづら》を忘れて、勇みに勇んで駈け出さざ....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
たそうかにも心得ましたが、早や拝見御免とありますれば、かえってお取次、お手数、と
手前勘に御遠慮を申上げ、お庭へ参って見ますると、かくの通。手前の外には、こう、誰....