手古舞[語句情報] » 手古舞

「手古舞〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

手古舞の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
老ハイデルベルヒ」より 著者:太宰治
ぞれお祭の役員であって、様々の計画を、はしゃいで相談し合って居ました。踊り屋台、手古舞、山車《だし》、花火、三島の花火は昔から伝統のあるものらしく、水花火という....
夫婦善哉」より 著者:織田作之助
ど花見時で、おまけに日曜、祭日と紋日《もんび》が続いて店を休むわけに行かず、てん手古舞いしながら二日商売をしたものの、蝶子はもう慾など出している気にもなれず、お....
西湖の屍人」より 著者:海野十三
いると、その噛煙草ずきの医師は、メスを探すやら、ガーゼを絞るやらで、ひとりで手ン手古舞をしていた。 漢青年は、退屈を感じて、医師の顔ばかりみていた。ことにその....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
の祭礼をすら迎えようとしている。牡丹屋の亭主の話によると、神輿はもとより、山車、手古舞、蜘蛛の拍子舞などいう手踊りの舞台まで張り出して、できるだけ盛んにその祭礼....
残されたる江戸」より 著者:柴田流星
姿で繰出したとあれば、神田明神の本祭りには山車の数を何台増して獅子舞を出すとか、手古舞に出るとか、こればかりは維新後の四十年来、今に江戸からの競いを捨てず、近年....
八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
ころで江戸の祭礼に敵うものはまず他にはありませんな。揃いの衣裳。山車屋台。芸妓の手古舞い。笛太鼓。ワイショワイショワイショワイショと樽天神を担ぎ廻ります。それは....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
男髷《おとこまげ》にゆって、はなやかな縮緬《ちりめん》の襦袢《じゅばん》をつけた手古舞姿《てこまいすがた》の芸者でありましたから、兵馬といえども、呆気《あっけ》....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
るうち、みるみる顔の色が変わり、 「さあ、こうしちゃいられねえ!」 それから天手古舞をして身のまわりの整理にかかったのが、米友によく呑込めません。 しかし道....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
、またも全浅間の湯を沸かすような賑《にぎ》わいが持込まれたのは、塩市を出た屋台と手古舞《てこまい》の一隊が、今しもこの浅間の湯へ繰込んだということで、遥かに囃子....
松の操美人の生埋」より 著者:三遊亭円朝
え事ア無えね、もし旦那忘れもしない六年|跡のお祭で、兼ちゃんが思い切ってずうっと手古舞になって出た姿が大評判で、半ちゃんがその時の姿を見て岡惚をして、とうとう斯....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
。 兵馬の道づれの女は、浅間の温泉で、芸者をしていた女であります。 酔って、手古舞姿で、兵馬の室へ戸惑いをして一夜を明かしたために、大騒動を持上げた女であり....
アド・バルーン」より 著者:織田作之助
りの群が入り乱れているうちに、頭を眼鏡という髪にゆって、襟に豆絞りの手拭を掛けた手古舞の女が一人、どっと押しだされてよろよろと私の店の上へ倒れかけました。私は商....
神経」より 著者:織田作之助
月から掛って、やっと暮の三十一日に出来ましてん。元日から店びらきしょ思て、そら天手古舞しましたぜ」 場所がいいのか、老舗であるのか、安いのか、繁昌していた。 ....
翻訳のむずかしさ」より 著者:神西清
かりとは限らない。お客さんは腹が空《す》いているから何でも食う。そこで料理人は転手古舞《てんてこまい》で、材料の吟味はもとより、ろくろく庖丁《ほうちょう》も研ぐ....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
た極度の迅速生産である事実が、次の室へ移ってもまた、幾百の女の二十日鼠がいかに天手古舞であることか。笑えるものではないのである。 若い女たちも、実に機敏で手馴....