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手合せ
「手合せ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
手合せの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
かと言うことである。
武者修業
わたしは従来武者修業とは四方の剣客と
手合せをし、武技を磨くものだと思っていた。が、今になって見ると、実は己ほど強いも....
「恩を返す話」より 著者:菊池寛
衛はその敗戦を償《つぐな》うため、身を砕いて稽古をした。そして、惣八郎と今一度の
手合せを願っている。ところが惣八郎はいろいろな口実で、それを避けた。「惣八どのと....
「忠直卿行状記」より 著者:菊池寛
り下り、槍を手にし重ねての命を待つべし」と、触れ渡った。 家康も、今日を最後の
手合せと見て、愛子の義直、頼宣の二卿に兜首の一つでも取らせてやりたいという心があ....
「真田幸村」より 著者:菊池寛
縮緬の陣羽織をさっと着流して、金の采配をおっ取って敵に向ったと言う。 三方の寄
手合せて三万五千人、真田勢僅かに二千余人、しかも、寄手の戦績はかばかしく上らない....
「十五年間」より 著者:太宰治
う言われて、はじめて、ああそうだったと気がついて、お恥ずかしい、わが子ながら、両
手合せて拝みたいほどでございました。嘘、とはっきり知りながら、汽車に乗り、馬車に....
「姥捨」より 著者:太宰治
いった。トイレットへはいって、扉をきちんとしめてから、ちょっと躊躇して、ひたと両
手合せた。祈る姿であった。みじんも、ポオズでなかった。 水上駅に到着したのは、....
「蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
んのん》でも働ききれぬ場合に陥るのである。 明日は愈々《いよいよ》一揆勢との初
手合せである。高清水へは田舎道六十里あるというのであるが、早朝に出立して攻掛かろ....
「青春論」より 著者:坂口安吾
から、その家臣には武術の達人が多かったが、武蔵は出雲守の面前で家中随一の使い手と
手合せすることになった。 選ばれた相手は棒使いで、八尺余の八角棒を持って庭に現....
「後の業平文治」より 著者:三遊亭円朝
殿「風流を好む女子には、時として然ういう者もあるの」 蟠「時に御前、始めてのお
手合せでござりますから、何か勝ちました者に御褒美を出すとしては如何でございましょ....
「文人囲碁会」より 著者:坂口安吾
として男の先生に習わぬところなどもよく似ていた。 戦争以来、彼は郷里に病臥して
手合せができなくなったが、日本棋院も焼けてしまって、文人囲碁会もなくなり、僕も碁....
「落語・教祖列伝」より 著者:坂口安吾
、大そう愛想がよさそうである。 淳八郎がホラブンに向って、 「しからば、一手お
手合せを願い申すが、貴公は何流でござろう」 「これは、どうも恐れ入りました。手前....
「音に就いて」より 著者:太宰治
らと鈴の音、たちまち小僧に、あれ、おじょうさんは、よいことを、と叫ばれ、ひたと両
手合せて小僧にたのみいる、ところがあったと覚えているが、あの思わざる鈴の音には読....
「子規居士と余」より 著者:高浜虚子
る時余が訪問して見ると居士は紙の碁盤の上に泥の碁石を並べていた。別に定石の本とか
手合せの本とかを見て並べているわけではなく、ただ自分の考で白と黒との石を交りばん....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
チロオヌの軍に出会したが、相手はこちらの軍勢より数においてまさるにもかかわらず、
手合せを拒んだ。それからチロオヌは軍使をもって、談判を申し込んだ。そこで、川の両....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
賀川市長は三人の前に謹んで頭を下げた。 翌日果して市吏員は全部罷業した。しかし
手合せをしてあった婦人団体は、ただちに全市役所の部署に着いた。 菊子の鼻息は荒....