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手向ける
「手向ける〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
手向けるの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「真景累ヶ淵」より 著者:三遊亭円朝
ょうか」
和尚「無縁の墓は幾らも有るから、能《よ》く掃除をして水を上げ、香花を
手向けるのはよい功徳になると仏の教えにもある、昔から譬《たと》えにも、千本の石塔....
「三浦右衛門の最後」より 著者:菊池寛
は館《やかた》を見捨てた覚えがあろう、不忠不義者の首を刎《は》ねて館《やかた》に
手向けるのじゃ」 このくらい立派な理由は、戦国時代の殺人については希有なことで....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
視するままに許している。美術家が無事に墳墓におさめられると、われわれは称賛の花を
手向けるのである。進化論の盛んであった十九世紀には、人類のことを考えて個人を忘れ....
「ある遊郭での出来事」より 著者:若杉鳥子
ではないか……。 無宗教の葬式のように、お経を読むでもなく香を焚くでもなく華を
手向けるでもない、悼詞で死者の生涯を讃めたたえるような友人も彼女に勿論あろう筈が....
「縷紅新草」より 著者:泉鏡花
ないで、着衣のお召で包むも惜しい、色の清く白いのが、片手に、お京――その母の墓へ
手向ける、小菊の黄菊と白菊と、あれは侘しくて、こちこちと寂しいが、土地がら、今時....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
宮に祀るまでの話が出た訳ではなく、時々思い出しては、野良への往来に私の墓に香花を
手向ける位のことだったそうでございますが、その後不図とした事が動機となり、とうと....
「木綿以前の事」より 著者:柳田国男
想なれば、次の句の弁慶の宮とても実在ではない。もしもそんな宮があったら鼓を打って
手向けるだろうくらいなところで、この一聯の句はできたのであった。それをじみちの方....