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「手妻〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

手妻の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
職工と微笑」より 著者:松永延造
セッターの混血児を殺す青年、之は確かに悪い、そして非常に悪いものに相違なかった。手妻の卵 犬殺しを廃してから、私の収入は全く絶えて了った。私は時とすると、もう....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
して、暗い晩を狙ってやりゃあ自分の姿はみえねえ、蝶々だけが光る……。まあ、こんな手妻《てづま》だろうと思っていた。ところが案の通り、ゆうべの蝶々には菅糸が付いて....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
の女が筆を買いに来て、一|※《とき》ばかり経って又その筆を取り換えに来た。そこが手妻《てずま》だ。取り換えに来たときに、筆の穂へなにか毒薬を塗って来たに相違ねえ....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
入れを掏り取って、手早く相棒に渡してしまったに相違ありませんよ。江戸の巾着切りは手妻《てづま》があざやかだから、薄のろい毛唐人なんぞに判るものですか」 二人は....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
をぐらぐら踊らせていたに相違ねえ。へん、子供だましのような事をしやあがる。これで手妻の種は判ったが、さてその女がこの一件に係り合いがあるかねえか、その判断がむず....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
かせば、その動かしたところから、青い火が湧いて出るのです。 柳川一蝶斎の一座の手妻《てづま》に、水芸《みずげい》というのがある。錦襴《きんらん》の裃《かみしも....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
を……」 「わたしではない。しかし、おれたちの前には魔術師どもがいるからな。その手妻はまだ見つけ出さないが、あいつらがおれたちをおどかす前に、こっちがあいつらを....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
。妻小まん。娘フク八歳(コマの中に入る)ツネ五歳。倅良一当歳。 軽跳。梅之介。手妻。同人妻柳川小蝶。連れ子ヤス五歳。 綱渡。浜作。三味線。妹カツ。カツの娘ス....
」より 著者:岡本綺堂
お話がありそうなもんですね。」 「おだてちゃあいけない。いくら物識りでも種のない手妻は使えない。だが、こうなると知らないというのも残念だ。若い人のおだてに乗って....
巷説享保図絵」より 著者:林不忘
様、皆がみな、そんな間違いをなさるはずはございませんですよ。あの日本一太郎という手妻《てづま》使いの人は、ほんとにわたくしの父なのでございますよ」 若松屋惣七....
京のその頃」より 著者:上村松園
った。 そうした床几の彼方此方には、魚釣りがあったり馬駆け場があったり、影絵、手妻師があったり、甘酒や善哉の店が出されていたり、兎に角|磧一杯そうしたもので埋....
山椒魚」より 著者:岡本綺堂
中の手からその膳をうけ取って、めいめいの前へ順々に列べたそうです。その間になにか手妻をつかって、彼女はその毒をそそぎ入れたものと想像されるのです。給仕に出た女中....