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手弱女
「手弱女〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
手弱女の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「高島異誌」より 著者:国枝史郎
ると、其時、スタスタと、立木の間を潜りながら近付いて来る人影がある。見れば美しい
手弱女で、髪豊に頸足白く、嬋娟たる姿、※たける容貌、分けても大きく清らかの眼は、....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
名入の緋葉がちらちらと空に舞った。お京の姿は、傘もたわわに降り積り、浅黄で描いた
手弱女の朧夜深き風情である。 「あら、月村さん。」 紅入ゆうぜんの裳も蹴開くば....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
から、仏の一種に相違あるまい、その仏を迷わせて地獄に堕《おと》したのが、今のあの
手弱女《たおやめ》だ。と言えば、今の女が相当の妖婦ででもあって、手腕《てくだ》に....
「樋口一葉」より 著者:長谷川時雨
《たえ》ない花の一片《ひとひら》のような少女、萩《はぎ》の花の上におく露のような
手弱女《たおやめ》に描きだされている女たちさえ、何処にか骨のあるところがある。こ....
「紅白縮緬組」より 著者:国枝史郎
の戸が内から音もなく開けられた。プンと火縄の匂いがして、スーッと立ち出でた一人の
手弱女。手に持った種ヶ島を宙に振り、やがて狙いを定めたのは若衆の胸の真ん中であっ....