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「手当て〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

手当ての前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
偸盗」より 著者:芥川竜之介
立ちあるいは伏し、あるいは丸柱の根がたにうずくまって、さっきから、それぞれけがの手当てに忙《いそがわ》しい。 中でも、いちばん重手《おもで》を負ったのは、猪熊....
籠釣瓶」より 著者:岡本綺堂
、その顔はそこらに見えなかった。栄之丞はほかの手負《てお》いと一緒に廓内の医者の手当てを受けに連れて行かれていた。 次郎左衛門の終りはあらためて説くまでもない....
去年」より 著者:伊藤左千夫
十分ばかり前に息を引きとったとのことであった。博士は産後の出血は最も危険なこと、手当てに一刻の猶予もできないことなどを語って帰った。寄った人の限りはあい見て嘆息....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
も加えるものであることが証明された。 これは東大都築外科の都築の女優、仲さんを手当てしての結果である。 なお博士は二十年前、アメリカのレントゲン学会で、これ....
地球盗難」より 著者:海野十三
心した彼は、岩蔵に河村の看護を一任したのだった。 「……ナーニ大丈夫ですよ。傷の手当てさえして暫く安静にさせとけば、元気になるのにはそう掛りませんよ」 そうい....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
よく視ると、そこには一頭の牝の虎が難産に苦しんでいるのである。 さてはと覚って手当てをしてやると、虎はつつがなく三頭の子を生み落した。それが済むと、虎は再び彼....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
う方に、わたしは突然に強い差込みに襲われて仆れた。急性の胃痙攣である。医師の応急手当てで痙攣の苦痛は比較的に早く救われたが、元来胃腸を害しているというので、それ....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
であった。それでも二人とも命に別条がなかったのが嘆きのうちの喜びで、婿も※も厚い手当てを加えられて数月の後に健康の人となった。そうして、盲目同士の夫婦はむつまじ....
探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
駈け付けて、その出来事を報告しなければならない。そうして、かれとして能うかぎりの手当てをも加えなければならない。椰子の実に頭を砕かれた若い女を、そのまま見捨てて....
有喜世新聞の話」より 著者:岡本綺堂
させた以上は、そのままにもしておかれませんや。旦那も大変に気の毒がって、いろいろ手当てをしているようです。」 電車や自動車はなし、自転車も極めて少ないこの時代....
恨みの蠑螺」より 著者:岡本綺堂
、もちろん引っ返すわけにもいかないので、茶屋の女房が買って来てくれた血止めの薬で手当てをして、四郎兵衛とお杉はふたたび駕籠に乗って、石亀川の渡しまで急がせた。お....
廿九日の牡丹餅」より 著者:岡本綺堂
の牡丹餅を食ったのであるが、その効のなかったのを人びとは嘆いた。医者もいろいろの手当てを加えたが、金助は明くる晦日の夜明け前にとうとう息を引取った。 最初は霍....
五色蟹」より 著者:岡本綺堂
然に消え失せたように見えたのは、それがためであった。すぐに医師を呼んでいろいろと手当てを加えた結果、ひとりの女は幸いに息を吹き返したが、ひとりはどうしても生きな....
勘平の死」より 著者:岡本綺堂
さき (与兵衛に。)まあ、おまえさん。そんなことを云っているよりも、早く角太郎の手当てをしてやったらどうです。なんだか息づかいがだんだんにおかしくなるじゃありま....
迷信解」より 著者:井上円了
暖かに、奥より勝手向きの便利をよくし、盗賊、火災の防ぎ方を設け、低地の所は出水の手当ていたし、小破れを繕い、火の用心を大切にして住む家を、すなわち吉相の家とす」....