手応え[語句情報] » 手応え

「手応え〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

手応えの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
地球を狙う者」より 著者:海野十三
物が棲んでいるのですか」 僕はここぞと切りこんだ。 博士は、うーむと呻った。手応えがあったのだ。僕の胸は早鐘のようにおどる。 「いかにも、火星には生物が棲ん....
深夜の市長」より 著者:海野十三
れは僕の秘蔵の手製合鍵である。こいつを鍵穴に入れてガチャガチャと三、四度やると、手応えがあって、扉は苦もなくも明いた。こうなると司法官試補の「浅間信十郎」はどこ....
電気風呂の怪死事件」より 著者:海野十三
と他に四人、で、頃合いを計って、彼は男湯の電気風呂に高電圧を加えた。果せるかな、手応えがあって、井神陽吉が飛んだ犠牲となったのである。それからのちは、少くとも表....
赤耀館事件の真相」より 著者:海野十三
系統のものは、どんな微細な点までも、剖検されたのです。 「お嬢さん、今度はすこし手応えがあったようですよ」と尾形警部が、心持ち顔を明るくしながら言ったことです。....
柿色の紙風船」より 著者:海野十三
うーン」 と私は呼吸を図りながら、指先でその紐をギュッギュッと引張った。果して手応えがあった。やがてズルズルと出て来たのは小銃の弾丸のような細長い容器に入った....
地獄の使者」より 著者:海野十三
いたときには明らかに愕きの色を示して、大きく目をみはり、息をすいこんだのである。手応えがあった。思いがけない手応えがあったのだ。帆村の心は躍った――。 「どうで....
千早館の迷路」より 著者:海野十三
帆村は洋杖を取直して、そっと犬くぐりの穴から中へさし入れた。 ぴしりッ。再び手応えあって、洋杖の先は飛んだ。 「念入りな首斬り仕掛けだ。おお危かった」 と....
人造人間エフ氏」より 著者:海野十三
りまわした。棒の先に紐で結ばれたナイフは、きりきりまわっていたが、やがてがたんと手応えがあった。が、それっきり、棒がうごかなくなった。 「あれえ、どうしたのかな....
崩れる鬼影」より 著者:海野十三
うか」 一人の警官が、いくら雨霰と飛んでゆく機関銃の弾丸を喰らわせてもビクとも手応えがないのに呆れてしまって、こんなことを叫びました。しかしその証明は、立ち処....
くろがね天狗」より 著者:海野十三
半之丞に巡りあって、殺人鬼と権四郎の果し合いなど問題ではなくなった。半之丞は一向手応えがない、黙として、風のように抜けてゆく。と、それと同じように、黒装束の殺人....
棺桶の花嫁」より 著者:海野十三
持がして、彼は思わずブルブルと身慄いした。 途端に綱を握っている手に、ピーンと手応えがあった。ミチミがバラックの中で綱を引いて合図をしたのであった。 「ウン、....
転機」より 著者:伊藤野枝
み込ませようとしても無駄だから、やはりどこまでも、本人達によって示されなければ、手応えはあるまいということ、そうした場合になれば、ひとりでに世間の問題にもなるだ....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
じではございませんでしたか……。』 答『全くお言葉の通り……折角抱いてもさっぱり手応えがないのでございます。私にはいかに考えても、こればかりは現世の生活の方がよ....
穂高岳槍ヶ岳縦走記」より 著者:鵜殿正雄
果然包囲攻撃してくる、まるで手のつけようはない、打っても突ついても、音もなければ手応えもない、折角自然の大観に接しようとしたがこの始末、そこで櫓に登り中食をしな....
大利根の大物釣」より 著者:石井研堂
尚放れざるものの如く、むずむずと二つ三つ感じたり、即ちそと引きて合せたるに、正に手応えありて懸りたるを知る。 『来たよ。』と叫びながら、両手にて手繰り始むれば、....