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「手早い〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

手早いの前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
工場細胞」より 著者:小林多喜二
だ。誰と? ――これでも、ちァんとね。 ――こん畜生! 其処では、何時でも手早い「やりとり」が交わされることになっていた。 職工はよく仕事をしながら、次....
暗黒公使」より 著者:夢野久作
年ジョージ・クレイの技術はそれ程に価値のあるものであろうか。そうして又、何という手早い、思いきった処置の取り方であろう。少年の失踪は今朝の事ではないか……という....
爆弾太平記」より 著者:夢野久作
ぜられんくらい悽愴、惨憺、醜怪、非道を極めたものがあるから、特に念を押す訳だよ。手早い話が、吾輩の首をフッ飛ばした事件の真相を突込んで行くと一つのスバラシイ復讐....
蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
てなくなり、終《つい》に開城するの已むを得ざるに至った。秀吉は何をするのも軽々と手早い大将だ、小田原が済むと直《すぐ》に諸将を従えて奥州へと出掛けた。威を示して....
ヒューマニズムへの道」より 著者:宮本百合子
層その職業に縛りつけられていなければならないというところにある。この矛盾に対して手早い目前の解決が見えていないことから、若い三十代の少くない部分が気力を失って現....
婦人と文学」より 著者:宮本百合子
らせている、そこの見物記である。「十歳から十二三歳位の少女たちが、内職をやるあの手早い動作で、古新聞を捲いている。」「その動作はきび/\としている。その手つき、....
夜の靴」より 著者:横光利一
って来るとその暇を見て、自分の長男の嫁の新しい藁蒲団を作りかえてやっている。実に手早い。 「おれの嫁のときは、姑から随分大切にされたでのう、自分の嫁も大切にせん....
日記」より 著者:宮本百合子
母上一時間ほどで寿江子の単衣を縫いあげて仕舞われた。心持がよさそうである。何でも手早い腕を持って居る人は幸福である。夜になって雨が上って仕舞った。 お雪が一寸....
望郷」より 著者:服部之総
いっさいが相互に中和され、東京が江戸を殺して中性的な東京語をつくったのよりもっと手早いテンポでもって、東京弁と区別のつかぬいまの道弁をつくっていった都市である。....