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手枕
「手枕〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
手枕の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「あらくれ」より 著者:徳田秋声
鈴は、小さい方の子供に、乳房を啣《ふく》ませながら、茶《ちゃ》の室《ま》の方で、
手枕をしながら、乱次《だらし》なく眠っていた。家のなかは、どこも彼処《かしこ》も....
「俊寛」より 著者:菊池寛
ちは、疲れ切った獣のように、黙って砂の上に蹲っている。康頼は、さっきから左の手で
手枕をして、横になっている。 康頼も成経も俊寛も、一年間の孤島生活で、その心も....
「耽溺」より 著者:岩野泡鳴
折れている。 「あたいだッて、たましいはあらア、ね」吉弥は僕の膝に来て、その上に
手枕をして、「あたいの一番好きな人」と、僕の顔を仰向けに見あげた。 僕はきまり....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
。格子を通して外光が、光ということさえ出来ないぼど、幽かに鉛色に射し込んでいた。
手枕をし、足を縮め、海老のように寝ている城主の姿が、ボッと薄赤く光っているのは、....
「千鳥」より 著者:鈴木三重吉
して襷がけの真似は初やがこと。その三人ともみんな留守だと手を振る。頤で奥を指して
手枕をするのは何のことか解らない。藁でたばねた髪の解れは、かき上げてもすぐまた顔....
「南地心中」より 著者:泉鏡花
寝に、苫を敷寝に楫枕、楫枕。」 玉を伸べたる脛もめげず、ツト美津は、畳に投げて
手枕した。 その時は、別に変った様子もなかった。 多一が次第に、歯も軋むか、....
「沼夫人」より 著者:泉鏡花
主人がこれであるから、あえて蒸暑くもないのであった。 小松原は、裾を細う、横に
手枕で気を休めていた。 「怯えたどころか、一時はそのままになるかと思った。起きる....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
あった。 旅人の妻、大伴郎女の死した時、旅人は、「愛しき人の纏きてし敷妙の吾が
手枕を纏く人あらめや」(巻三・四三八)等三首を作っているが、皆この歌程大観的では....
「銀三十枚」より 著者:国枝史郎
、ベビー・ベッキイの名を取って、彼女が命名けた犬の名であった。てまつくというのは
手枕のことで、その飼い犬が寝ている様子を、そう形容して云ったのであった。 これ....
「ストリップ修学旅行」より 著者:小野佐世男
地でとても熱いでしょう。だから大蛇といっしょにベットに寝ていたんだよ、大蛇め僕の
手枕をして、いびきをかくのだもの驚いてしまった。だからうるさいッて頭を軽くたたく....
「狐」より 著者:岡本かの子
の道よ。迷ぞ深き身の上の。思いの種とやなりやせん。いとど心はうば玉の夜の寝伏しの
手枕や
手枕や ――やんややんや、この頃市村座でやっている「振袖|信田妻」二番目の....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
げて置こう。 かすみ行く光ぞうつる春の夜の月の桂の花染の袖 花の香もうつろふ月の
手枕に覚めざらましの春の夜の夢 咲けば散る夜の間の花の夢のうちにやがてまぎれぬ嶺....
「感覚の回生」より 著者:小川未明
張合が抜けて父の室に行って見ると、新聞を読んでいた父もいつしか眼鏡をかけたまゝ、
手枕をして眠っている。私は、父を揺り起そうとした。すると、『うるさい。少し眠かし....
「えぞおばけ列伝」より 著者:作者不詳
居眠りが出て,上座の方へこくり,下座の方へこくりしていたが,とうとう横になって,
手枕をして,うつらうつら夢を見た. ふと気がつくと,俺は常の座に坐って,沖の方....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
覗いて見た。すやすやと庄亮が眠っている。少し斜めに壁の方に身体をねじ曲げ気味に片
手枕で、毛布を蹴ぬいて、何かしら弱々しそうな息づかいである。 私は白カバーの毛....