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手柄話
「手柄話〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
手柄話の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ぎをおっ始めてしまったんです。え、その話をしろと云うんですか。じゃあ、又いつもの
手柄話を始めますから、まあ聴いてください」 安政五年の暮は案外にあたたかい日が....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
しいので、すぐにその尾について又いつもの話をしてくれと甘えるように強請むと、また
手柄話ですかと老人はにやにや笑っていたが、とうとう私に口説き落されて、やがてこん....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
して無事に生きているんですよ。その大師詣りに就いてこんな話があります。又いつもの
手柄話をするようですが、まあ、お聴き下さい」 嘉永四年は春寒く、正月十四日から....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
士ですか、それはどこの人だか判りません。その人は向島で河童を退治したなどと一生の
手柄話にしていたかも知れませんよ。まったくその頃の向島は今とはまるで違っていて、....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
あ、お礼の心で書いてくれたんです。それにはこういう因縁があるので……。又いつもの
手柄話をして聴かせますかね」 嘉永三年七月六日の宵は、二つの星のためにあしたを....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
したがって見込み違いもあれば、捕り損じもあります。つまり一種の喜劇ですね。いつも
手柄話ばかりしていますから、きょうはわたくしが遣り損じた懺悔話をしましょう。今か....
「姉川合戦」より 著者:菊池寛
年世良田合戦、御影寺合戦(永禄三年)終って間もなく、浅井家の家中寄り合い、諸士の
手柄話の噂などした。その時、斎宮助、「我等が祖父大和守、又兄なる玄蕃などが働きに....
「四条畷の戦」より 著者:菊池寛
達が集って、建武中興で一番手柄のあった者は誰だろうと議論があった。各々我田引水の
手柄話に熱を上げて居ると、正成は「それは菊池(武時)だろう」と言った。滅多に人を....
「新釈諸国噺」より 著者:太宰治
も居合せ、野田武蔵は大いに勢い附いて、おのおの方もお聞きなされ、世にもめずらしき
手柄話、と金内の旅の奇談を逐一語れば、殿をはじめ一座の者、膝をすすめて耳を傾ける....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
けなんぞを食うことが時々あります。 まだ面白い話はないかと云うんですか。自分の
手柄話ならば幾らもありますよ。はははは。その内にまた遊びにいらっしゃい」 「ぜひ....
「宝島」より 著者:佐々木直次郎
を乗せて再び海に出られるようになっているのだ。私は何よりも柵壁へ帰りついて自分の
手柄話をしたくてたまらなかった。あるいは私は自分のやった隠れ遊びについてちょっと....
「鹿狩り」より 著者:国木田独歩
からみんなのしゃべるのを聞きながら歩いた。 大概は猟の話であった。そしておもに
手柄話か失敗話であった。そしてやっぱり、今井の叔父さんが一番おもしろいことを話し....
「巷談師」より 著者:坂口安吾
輪新聞を十枚ぐらい同封し、どこを狙って中穴をしとめたか、人の気付かぬ急所をついた
手柄話を楽しそうに書いている。それだけなのだ。それをきかせたい楽しさでいっぱいと....
「犬を連れた奥さん」より 著者:神西清
その奥さんに、三歩とへだてぬ隣のテーブルに坐られてみると、やすやすと口説き落した
手柄話や、奥山へドライヴをした話などが事新しく思い出されて、行きずりの儚くもあわ....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
る人もちょっとした都合のよいつくりごとで話に色をつけ、記憶もはっきりしないので、
手柄話があれば、なんでもかまわず、自分をその立役者にしたてることができるのだった....