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手練手管
「手練手管〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
手練手管の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「オリンポスの果実」より 著者:田中英光
分から逃げようとすればするほど、女が慕《した》わしくなるとかきいています。そこに
手練手管《てれんてくだ》とかいうものが出来るのでしょう。
ぼくは羞恥に火照《ほ....
「右門捕物帖 三十番手柄 帯解け仏法」より 著者:山中貞雄
決めなされたのじゃ」 と云って、 T「拒むと罰が当りますぞ、罰が」 と様々の
手練手管を用いて居ります。 53=密室 二階の敬四郎センセイ、 「此奴は面白....
「舞馬」より 著者:牧逸馬
も勤まりそうに聞えるけれど、言わばこんな技巧は、お八重が無意識のあいだに習得した
手練手管の一つなのであって、早くいえばお八重は、投げ入れの乾からびている間《あい....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
術策ぶりだけは、腐敗した時代の政党に異ることなく、文学というものを、極めて低劣な
手練手管《てれんてくだ》にして、体裁だけは高尚がっておりました。 ロシヤのトル....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
Bohemia になってる「私の巴里」――もん・ぱり! 何という悪戯的な蟲惑と
手練手管の小妖婦が、この万人の権利する「|私の巴里」であろう! 流行型の胴のし....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
重ねているのも、もとはといえばみんなだれゆえ左膳ゆえのことだから、うば桜のお藤、
手練手管《てれんてくだ》のかぎりをつくして、ひたすら左膳の意を迎え、心をとらえよ....
「ジロリの女」より 著者:坂口安吾
たを高めるといったって、事実、私は全部のものを今こゝへさらけ出しているのですよ。
手練手管のある人間でもなく、頭のヒキダシの中に学問をつめこんでおく男でもありませ....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
んのか。コラ。 それは約束がちがいましょう、というようなことは、どこにでもある
手練手管であるがストリップショオに限って、コンリンザイ約束をたがえることがない。....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
共通のきずなはなかった。鶴見の方には盲目の衝動あるのみで、相手には性慾に加工した
手練手管があった。鶴見は好い加減にそれに乗せられていたのである。 肉は殺がれ骨....
「村井長庵記名の傘」より 著者:国枝史郎
?」 「ふてえ分けを置いておいでよ」 「厭と云うたら何とする」 「厭とは云わせぬ
手練手管……」 「ウヘエ、さては女郎だな」 「いやなお客に連れられて、二日がかり....
「狂歌師赤猪口兵衛」より 著者:夢野久作
る程のう」 「……ところが今から考えますると、これが毒蛇よりも恐ろしい継母お艶の
手練手管で、実情を申しますと何の可愛がる処か、自分の手に付けて遊ばせる振りをして....
「予告殺人事件」より 著者:坂口安吾
を突破して目出たしという筋書であるが、アメリカは然らず、厭がる女を長年月にわたり
手練手管金にあかし術策を尽して物にするという脂ぎった性質である。 要するにスポ....
「女心拾遺」より 著者:矢田津世子
このあどけない顔が良人を誘惑するてだったのか、と夫人は今十九のおしもに四十年増の
手練手管を見た気がする。 この日、慶太郎が学校へ出かけて間もなく、痛む脚を日向....
「艶色落語講談鑑賞」より 著者:正岡容
筆をくわえて高座で絵を描いたり下座の三味線で両手のない私に惚れるのが一番安全だ、
手練手管はさらにないわけだからという意味の都々逸を諷《うた》ったりしたのが、おお....
「オパール色の手紙」より 著者:平林初之輔
もなります。 T子より 世界でただ一人のN様 世間の女はいろいろな
手練手管《てれんてくだ》を使って男を籠絡《ろうらく》するということは聞いている。....