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手船
「手船〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
手船の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「津軽の虫の巣」より 著者:宮本百合子
の大守、十代津軽矩広を乗せて、三馬屋の泊から船出した、長者丸、貞松丸という吉例の
手船なのである。 歴代の津軽公は、参勤交代で江戸表への上下には、必らずこの二艘....
「雪たたき」より 著者:幸田露伴
、朝鮮、明、南海諸地との貿易を営み、大資本を運転して、勿論冒険的なるを厭わずに、
手船を万里に派し、或は親しく渡航視察の事を敢てするなど、中々一通りで無い者共で無....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
て、いづくにて作れるをも、それに似たるをば熊野舟といふならん。集中、松浦船・伊豆
手船・足柄小船などいふあるも、みなこの類とすべし」とあり、「浦回榜ぐ熊野舟つきめ....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
問屋というものは、いざ天下の大戦とでもなってごらん。薩摩様でも細川様でも、藩のお
手船だけでは足りはしない。だからふだんは凡の問屋でも、いざとなれば、御合戦の一役....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
速舟が、こぞって猛り起っていた。 「隠岐ノ判官の船手にちがいないぞ」 「すわ、追
手船だ」 「油断すな」 船上の人影は、すぐ逃げ支度のため、帆綱や舵へ跳びついて....