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才人
「才人〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
才人の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「湖南の扇」より 著者:芥川竜之介
。」
譚永年《たんえいねん》は僕と同期に一高から東大の医科へはいった留学生中の
才人だった。
「きょうは誰かの出迎いかい?」
「うん、誰かの、――誰だと思う?」....
「葱」より 著者:芥川竜之介
勤める、歌骨牌《うたがるた》も巧《うま》い、薩摩琵琶《さつまびわ》も出来ると云う
才人だから、どれが本職でどれが道楽だか、鑑定の出来るものは一人もいない。従ってま....
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
にまで、「出世」した。所詮ただの鼠ではあるまいと業者でも評判であった。 事実、
才人であったかも知れない。てんで教養のないところなども宣伝部長としては打ってつけ....
「鶴は病みき」より 著者:岡本かの子
もその一端に居た。淡い色金紗の羽織がきちんと身に合い、手首のしまったきびきびした
才人めいた風采が聡明そうに秀でた額にかかる黒髪と共にその辺の空気を高貴に緊密にし....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
たので、王はかの少女を献上し、且つその子細を申し立てると、帝はそれを宮中に納れて
才人の列に加えた。それから三日の後に、京兆の役人が奏上した。 ※県の食店へ二人....
「久米正雄」より 著者:芥川竜之介
う弱気ではない。そしてその輝かしい微苦笑には、本来の素質に鍛錬を加えた、大いなる
才人の強気しか見えない。更に又杯盤狼藉の間に、従容迫らない態度などは何とはなしに....
「剛才人と柔才人と」より 著者:芥川竜之介
佐佐木君は剛
才人、小島君は柔
才人、兎に角どちらも
才人です。僕はいつか佐佐木君と歩いていたら、....
「夜の構図」より 著者:織田作之助
……?」 ノッポだった。 「いいえ、芥川龍之介」 「へえ――?」 「若くって、
才人で、スタイルがよくって……いや、眼よ、眼よ。眼が似てるのね」 「何にしろ、芥....
「小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
ので、兼好は「なよ竹」の一句を書いた。賢い小坂部はその意を判じた。 世を捨てた
才人と、世を忍ぶ才女との会見はこれで終って、小坂部はかさねて礼を述べて別れた。 ....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
は窺い知ることの出来ない秘密が深く鎖されているように説かれていた。どんな学者でも
才人でも、いわゆる“芝居者”にならない以上、どうしても本当の芝居は書けないと言わ....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
、魚河岸あたりの若い衆は五本も六本も団扇を貰って行ったそうである。 これほどの
才人であったが、笑名は商売に忙がしかった乎、但しは註文が難かしかった乎して、縁が....
「鴎外博士の追憶」より 著者:内田魯庵
読者の好奇心を惹起した。暫らくしてS・S・Sというは一人の名でなくて、赤門の若い
才人の盟社たる新声社の羅馬字|綴りの冠字で、軍医|森林太郎が頭目であると知られた....
「斎藤緑雨」より 著者:内田魯庵
昨今デハマズマズ健康ニチカイ方デス 文壇モ随分妙ナモノニナッタデハアリマセヌカ、
才人ゾロイデ、豪傑ゾロイデ、イヤハヤ我々枯稿連ハ口ヲ出ス場所サエアリマセヌ、一ツ....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
を持出そうとした。然るにいよいよ新任提調として出頭するや、一同は皆|瀟洒たる風流
才人を見るべく想像していたに反して、意外にも状貌魁偉なる重厚|沈毅の二葉亭を迎え....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
要な資材は何れも必ず生産し得られる。機械工業についても断じて悲観は無用である。天
才人を発見し、天
才人を充分に活動せしむべきである。 国家が生産目標を秘密にする....