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「才媛〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

才媛の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
所だけれど彼の評論雑誌の記事を思い出すと如何にも引き返えすのは惜しい、事に由れば才媛と云われる「秘書官」の著者も朝倉家へ来て居るかも知れぬ、猶深く気遣えば若しや....
婦系図」より 著者:泉鏡花
の学問所、桐楊塾の楊の字は、菅子あって、択ばれたものかも知れぬ。で、某女学院出の才媛である。 当時、女学校の廊下を、紅色の緒のたった、襲裏の上穿草履で、ばたば....
思想と風俗」より 著者:戸坂潤
業生も無産者の娘では碌な処へ嫁にも行けまい、卒業生夫人団に仲間入り出来ないような才媛は学校としてあまり利用価値はない。私立の女学校になると、事業家である校長先生....
連環記」より 著者:幸田露伴
から、野郎共皆ウヘーとなって恐入り奉る。平安朝は丁度太平の満潮、まして此頃は賢女才媛輩出時代で、紫式部やら海老茶式部、清少納言やら金時大納言など、すばらしい女が....
社会時評」より 著者:戸坂潤
業生も無産者の娘では碌な処へ嫁にも行けまい、卒業生夫人団に仲間入り出来ないような才媛は学校としてあまり利用価値はない。私立の女学校になると、事業家である校長先生....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
辺に住居した、月村京子、雅名を一雪といって、実は小石川台町なる、上杉先生の門下の才媛なのである。 ちょっとした緊張にも小さき神は宿る。ここに三人の凝視の中に、....
失策記」より 著者:豊島与志雄
なった。 そのお嬢さんというのが、彼女の遠縁に当る名門の令嬢で、女子大学出身の才媛、勉学のために年は二十七になってるが初婚、持参金十万円近くあるという。ほほう....
ジロリの女」より 著者:坂口安吾
あった。陸軍大将の娘で、陸軍大尉と結婚して子供も一人ある二十六の夏川ヤス子という才媛だ。 夫は幼年学校、陸士育ちの生粋の軍人であるから、敗戦にヤブレカブレ、グ....
三十歳」より 著者:坂口安吾
なたとても、同じことであったろう。然し、私はあなたを天才だなどとは言わなかった。才媛とすらも言わなかった。私には、余裕がなかった。然し、あなたを唯一の思いつめた....
我が人生観」より 著者:坂口安吾
内外に叙述するとすれば、日本の文運、これによって隆盛をきたすこと明かである。画伯才媛通人いりみだれて虚実をつくすの壮観、オオ・ミステイクの不良少年少女が手記をも....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
ながら、会社管理については、彼は決して薄ノロではない。もっともスギ子未亡人という才媛が背後に控えてサイハイをふるい、一々指令を発している。正司に自ら発明する才が....
イオーヌィチ」より 著者:神西清
落のこと、パーヴァの悲劇の見得のことまで一ぺんに思い出して、町じゅう切っての才子才媛がこんなに無能だとすると、この町というのは一体どんな代物なんだろうと考えた。....
露の答」より 著者:坂口安吾
琴、長唄、踊りなど諸芸に通じ、国文学の素養が深くて伊勢物語の現代語訳を遺した程の才媛ですが、又、自作の小唄など幽玄沈痛な傑作があったという通人で、知る程の男子に....
漱石氏と私」より 著者:高浜虚子
ス』へ差し上げます。「縁」はどこから見ても女の書いたものであります。しかも明治の才媛がいまだ曾て描き出し得なかった嬉しい情趣をあらわして居ます。「千鳥」を『ホト....
白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
め、女の徳だ、などと蔭で皆|憤懣はしたものの、私たちより、一歩さきに文名を馳せた才媛です、その文金の高髷の時代から…… 平打の簪で、筆を取る。…… 銀杏返し....