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「才学〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

才学の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
こしためらう風情を見せたが、やがて思い切ったように言った。「関白の殿のおん身内、才学は世にかくれのない御仁《ごじん》……。桜さくらの仇めいて艶《あで》なるなかに....
応仁の乱」より 著者:菊池寛
歩卒の所業であった。即ち足軽の跋扈である。 『長興記』をして、「本朝五百年来此の才学なし」とまで評さしめた当時の碩学一条|兼良は『樵談治要』の中で浩歎して述べて....
法窓夜話」より 著者:穂積陳重
知れないのである。その他当時いやしくも英国の大学者と称せられた者で、サラー夫人の才学を慕って、その家を訪ずれ、その客とならなかった人は稀であったということである....
渋江抽斎」より 著者:森鴎外
玖に嫁した。時に年十六である。 抽斎の岡西氏徳を娶ったのは、その兄玄亭が相貌も才学も人に優れているのを見て、この人の妹ならと思ったからである。然るに伉儷をなし....
蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
った折の紀行をものしたものは今に遺っている。文段歌章、当時の武将のものとしては其才学を称すべきものである。辞世の歌の「限りあれば吹かねど花は散るものを心短き春の....
連環記」より 著者:幸田露伴
いう人の、俗智の乏しく世法に疎かったことは遺憾無く現わされている。これでは如何に才学が有って、善良な人であっても、世間を危気無しには渡って行かれなかったろうと思....
明治美人伝」より 著者:長谷川時雨
した。明眸皓歯《めいぼうこうし》とはまさにこの君の御事と思わせられた。いみじき御才学は、包ませられても、御詠出の御歌によって洩《も》れ承《うけたま》わる事が出来....
獄中消息」より 著者:大杉栄
のようだが、何科をやるつもりなのだろう。僕の思うには、語学校の卒業生は別に何かの才学のあるものの外は、実際において教師あるいは通訳の外にはほとんど役に立たぬ。も....
東山時代における一縉紳の生活」より 著者:原勝郎
義したということが見えるが、これがすなわち実隆の実隆たる所以で、まことによく彼の才学の特徴を示している。 『源氏物語』は、足利時代の著作物でももちろんなく、また....
藪の鶯」より 著者:三宅花圃
と婚姻を結びしとぞ。斎藤の妹松子と相沢品子とは。その後師範学校に入りて。いずれも才学をもって名を知られたりしが。かねてかたれる志のごとく。女学士にて夫をも持たず....
日本男子論」より 著者:福沢諭吉
て他人の得て我に及ばざる所のものを恃《たの》みにするの謂《いい》にして、あるいは才学の抜群なるあり、あるいは資産の非常なるあり、皆以て身の重きを成して自信自重の....
教育の事」より 著者:福沢諭吉
学校教師の教えよりも深切《しんせつ》なるを。余輩断じていわん、家に財あり、父母に才学あらば、十歳前後の子を今の学校に入るるべからず、またこれを他人に託すべからず....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
る。要するにこのポンボという者は血統の上で尊敬を受けるのみならず、またそれ相応の才学があって僧侶となれば、またその僧侶の位置に伴うだけの社会の尊敬を受けるです。....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
を、ベエコンが命じられたのである。これは彼にもってこいの仕事だった。一方で自分の才学を振りまわすすばらしい機会が控えていたと同時に、高位高官の人物どもと、緊密な....
法然行伝」より 著者:中里介山
たり、塔を建てたりすることが本願ならば貧乏人は往生出来ないことになる。智恵があり才学の高いのをもって本願とすれば愚鈍不智のものは往生の望みがなくなる。自戒自律を....