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才智
「才智〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
才智の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
見ることは師に如《し》かずといえば、彼の人となりはお身も大かた存じておろう。彼は
才智に慢ずる癖がある。この上に学問させたら、彼はいよいよ才学に誇って、果ては天魔....
「姪子」より 著者:伊藤左千夫
る人を持てるものは恐らく少なかろう、自分の都合許り考えてる人間は、学問があっても
才智があっても財産があっても、あんまり尊いものではない。 (明治四十二年九月)....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
狂わしげに叫び続けている。
「ああ、この|お伽噺的建築はどうだ――。犯人の異常な
才智たるや、実に驚くべきものじゃないか」と立ち止って不気味に据えた眼で、あるいは....
「厳島合戦」より 著者:菊池寛
陶晴賢が主君大内義隆を殺した遠因は、義隆が相良遠江守武任を寵遇したからである。相良は筑前の人間で義隆に仕えたが、
才智人に越え、其の信任、大内譜代の老臣陶、杉、内藤等に越えたので、陶は不快に感じ....
「桶狭間合戦」より 著者:菊池寛
て果てた。 その遺書には、 心を正しくしなければ諸人誠をもって仕えない、ただ
才智|許りでなく度量を広く持たれます様に、 無慾にして依古贔屓があってはならな....
「華々しき瞬間」より 著者:久坂葉子
たことを物語っているがすでに容色はおとろえている。肉体は貧弱で、感覚はまるで零。
才智は浅薄。しかし、魅力があるからだ。妖気があるからだ。もてる女だと自負している....
「潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
そのすがたにも、どこか一風変った、感激とでも云いたいものがあって、おそらく思慮や
才智も、充分具えているに違いないが、同時にまた、痴呆めいた狂的なものも閃いている....
「南蛮秘話森右近丸」より 著者:国枝史郎
時代の貴女人形を、手に入れようとは思わなかったよ。運がよかったというよりも、俺に
才智があったからさ。……さて所で人形だが、物を云うということだが、どうしたら物を....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
に悩まされるであろう。 暗示と閃光と飛躍とが必要である。 かような触角が若し
才智や、学識であるのなら、自分はどんなトライフルな描写の反復をも、一文不知の人々....
「名人地獄」より 著者:国枝史郎
の養女が、将軍晩年の愛妾だからで、もっとも碩翁その人も一個変った人物ではあった。
才智があって大胆で、直言をして憚らない。そうして非常な風流人で、六芸十能に達して....
「オフェリヤ殺し」より 著者:小栗虫太郎
上にいた孔雀が、どうして奈落の幡江を殺す事が出来たのだね」 「それがこの事件の|
才智の魔術さ。詳しく云うと、オフェリヤの裳裾と繰り出しの調帯に孔雀が驚くべき技巧....
「茶の湯の手帳」より 著者:伊藤左千夫
で余りに理想が高過ぎるにも依るであろうけれど、今日上流社会の最も通弊とする所は、
才智の欠乏にあらず学問の欠乏にあらず、人にも家にも品位というものが乏しく、金の力....
「能面と松園さんの絵」より 著者:金剛巌
にも同じものがあるであろうと想っています。 世間には「鈍勝ち」という事がある。
才智が無くって愚鈍な者が一生懸命に努力する。他の人より何倍かの苦労と努力をしてそ....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
て
通るのを見るでしょう。それがわたくし共に笑顔を
見せて、札に横目を使います。
才智や弁説で
口説くより、早く好い目が見られます。
もう誰も財布や蝦蟇口を邪魔が....
「情鬼」より 著者:大倉燁子
明。イタリー人あるいはスペイン人と支那人との混血児。頭はいいが素情のよくない人。
才智に長けた美男子。 まず小田切大使に取り入り、令妹と恋仲になる。勿論それは最....