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才槌
「才槌〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
才槌の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「真景累ヶ淵」より 著者:三遊亭円朝
エ、人を殺すなぞと、そんな私《わたくし》ども、ヘエ何うも」
甚「此畜生分らねえ
才槌《さいづち》だな、間抜め、殺したに相違ねえ、そんな奴を置くと村の難儀になるか....
「白蟻」より 著者:小栗虫太郎
て美しく、とうてい現在の十四郎が、父であると思われぬほどだが、奇態な事は、大きな
才槌《さいづち》頭が顔のほうにつれて盛上ってゆき、額にかけて、そこが庇髪《ひさし....
「坑夫」より 著者:夏目漱石
《せい》がない。 足はだいぶ重くなっている。膨《ふく》ら脛《はぎ》に小さい鉄の
才槌《さいづち》を縛《しば》り附けたように足掻《あがき》に骨が折れる。袷《あわせ....
「名人長二」より 著者:三遊亭円朝
ら長二の宅へ参りました。長二は此の時出来上った書棚に気に入らぬ所があると申して、
才槌で叩き毀そうとするを、兼松が勿体ないと云って留めている混雑中でありますから、....
「平凡」より 著者:二葉亭四迷
旦昇降口へ吸込まれて、此処で又|紛々《ごたごた》と入乱れ重なり合って、腋の下から
才槌頭《さいづちあたま》が偶然《ひょっ》と出たり、外歯《そっぱ》へ肱が打着《ぶつ....
「旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
《かつお》は片身もらってゆくよの型《タイプ》で、もちっとゴツクした、ガッチリした
才槌頭《さいづちあたま》である。テンコツさんのいわれは知らない。一度何のことかと....
「旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
た》に似た畳附きの下駄へ、白なめしの太い鼻緒のすがったのを穿いていた。四角い顔の
才槌頭《さいづちあたま》だった。静かにお茶を飲んだり、御酒をのんだりしてはなして....
「塩原多助一代記」より 著者:三遊亭円朝
帰れば、旦那が金を下さるから黙って帰った方がよかんべえぜ」 小「黙っていろ、此の
才槌野郎め、引込んで居やアがれ」 善「まア/\これは山出しで何にも知らない者だか....
「五重塔」より 著者:幸田露伴
先少し切り割かれしが、し損じたりとまた踏ん込んで打つを逃げつつ、抛げつくる釘箱|
才槌墨壺|矩尺、利器のなさに防ぐ術なく、身を翻えして退く機に足を突っ込む道具箱、....
「粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
りました」 伊「強気に長いな、馴染の女とたかいぜ」 長「お前さんのお蔭で大黒柱へ
才槌頭を打附けやした」 と云いながら伊之助の耳元へ口を寄せ、 長「大変な訳です....