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才略
「才略〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
才略の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
ました。しかし、われわれの右門はそんなことに動ずる右門ではない。すべては力と腕と
才略の競争なんだから、きわめて平然とおちついたもので、むっつりとまた昔の唖《おし....
「厳島合戦」より 著者:菊池寛
式の猛将である。三男の隆景は時の人これを楊柳とよんで容姿端麗な武士であった。其の
才略抜群で後秀吉が天下経営の相談相手となり、秀吉から「日本の蓋でも勤まる」と言わ....
「現代忍術伝」より 著者:坂口安吾
エ。もうけてきやす」 サルトルはニコヤカに一礼する。自信満々たる様子。不可測の
才略は長範もよく心得ているから、奴めがあゝ言うからは委せておいて不安はなかろう。....
「贋物」より 著者:葛西善蔵
いがなさそうに彼にも考えられた。そしてとにかくにこれだけのものを借りだした惣治の
才略に感服した。 「何しろたいしたもんだ。一本五十円ずつと見積ってもたいしたもん....
「三国志」より 著者:吉川英治
父ではない。養父の丁原のことだ」 「あ。養父のことか」 「思えば、足下ほどな武勇
才略を備えながら、墻の内の羊みたいに飼われているのは、実に惜しいものだ」 「けれ....
「三国志」より 著者:吉川英治
や選挙の吏務にあったので文官の中には、異色を認められていたが、軍政方面には、まだ
才略の聞えもなかった。 やはり軍部に重きをなしているのは依然、夏侯惇、曹仁、曹....
「三国志」より 著者:吉川英治
きだ。 「いけないかね」 「考えものでしょうな」 「どうして」 「勇はあっても、
才略のない人ですからな。それに馬超その人の性行をみるに、父母妻子をかえりみず、た....
「三国志」より 著者:吉川英治
はしなかったと聞いています。深才遠計、ちょっと底が知れない男です」 「それほどな
才略を、なぜ今日まで呉は用いずにきたのであろう」 「おそらく彼の親しい友人でも、....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
、ということは高氏も見ぬいている。けれど往々、聞くべきものが多かった。自分にない
才略をこの男はもっている。事態の進展につれ、高氏は知らず知らず師直を重用していた....
「随筆 新平家」より 著者:吉川英治
うほどでもありませんが、とまれ藤原氏など、昔日の面影もなく、ただ上皇後白河の威と
才略を恃んで、ひそかに他日をうかがう蠢動をちらちら見せているだけに過ぎない。 ....