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才筆
「才筆〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
才筆の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
此の様に思ったが、果せる哉是より数日を経て評論雑誌に此の書の評が出て、甚く著者の
才筆を褒め、猶此の書の著者が先頃より此の英国へ来て居る、一部の交際社会に厚く待遇....
「婦人と文学」より 著者:宮本百合子
どりが描き出されているのである。 これまでの作品では、「にごりえ」にしろ一葉の
才筆というものが作品の上側に浮いていて、とかく文章をよまされる感じであるが、「た....
「産屋物語」より 著者:与謝野晶子
ているかと存じます。一葉さんのお書きになった女が男の方に大層気に入ったのは固より
才筆のせいですけれども、また幾分芸術で拵え上げた女が書いてあるからでしょう。 ....
「紅葉山人と一葉女史」より 著者:宮本百合子
」から始まって「たけくらべ」に至るまで、同じ様な骨子である。 立派に活きて居る
才筆である。 まことに驚くべきものである。 紅葉山人のは勿論、少しは異った材....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
て前方の平らかなひろがりの調子。墨だけです。いつかの仙樵の描法を思いおこし龍子の
才筆の或るくずれを感じます、御同感でしょう?
十二月九日 〔巣鴨拘置所の顕治....
「話の種」より 著者:寺田寅彦
紙鳶 昔鎮西八郎が大紙鳶にその子を縛して伊豆の島から空に放ったというのは馬琴の
才筆によって面白く描かれているが、ここに述べるのは昨年の暮北米での話である。大き....
「日記」より 著者:宮本百合子
なり、事務所によって見た。あいにくお客で駄目。又ぽくぽくかえって来る。 自分が
才筆だと云うことを云われる。どうしてそうなのだろう。私自身には判らない。
才筆どこ....
「平賀源内捕物帳」より 著者:久生十蘭
や磁石の針、はいい。大先生のような究理学者でなければ、とても出ない文句。先生のご
才筆には、ただただ感涙にむせぶばかり、へえこの通りッ」 ガクリと坊主頭を下げる....
「国枝史郎氏の人物と作品」より 著者:小酒井不木
とを知って一層尊敬の念を増し、なお、それらの作品に於て、心ゆくまでに出し得た氏の
才筆と異国情調を羨んだ。 それ以後、私は氏と交際を願って今日に及んでいるのであ....
「徹底的な浜尾君」より 著者:甲賀三郎
になって、ハッキリした態度で行くと、実に交際し易い、いい人であった。 浜尾君の
才筆については喋々する必要がない。徹底的な気質の一面に、幼少の頃から芸術性が豊か....
「かもめ」より 著者:神西清
。……書くものはどうかと言うと……さあ、なんと言ったらいいかなあ? 人好きのする
才筆じゃあるけれど……が、しかし……トルストイやゾラが出たあと、トリゴーリンを読....