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才色兼備
「才色兼備〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
才色兼備の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「からすうりの花と蛾」より 著者:寺田寅彦
る。今から三十五年の昔のことであるがある田舎の退役軍人の家でだいじの一人むすこに
才色兼備の嫁をもらった。ところが、その家の庭に咲き誇った夕顔をせせりに来る蛾の群....
「フロレンス・ナイチンゲールの生涯」より 著者:宮本百合子
月並のお世辞で彼女をとりまいてもいたであろう。だが、フロレンスの両親はやがてこの
才色兼備のわが娘の素振りに、少しずつ疑問を抱きはじめた。 世間では親も娘もそれ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ずねてごらんなさい」 というのがありました。 玉蕉女史――とは何者? それは
才色兼備の婦人で、ことに漢詩をよくし、書をよくし、画を見ることを知り、客を愛し、....
「烏瓜の花と蛾」より 著者:寺田寅彦
である。今から三十五年の昔のことであるが或る田舎の退役軍人の家で大事の一人息子に
才色兼備の嫁を貰った。ところが、その家の庭に咲き誇った夕顔をせせりに来る蛾の群が....
「田沢稲船」より 著者:長谷川時雨
娘を東京へ出して、思うままに修業をさせたら――それこそ小野の小町などは、明治の、
才色兼備の娘に名誉を譲るだろう。 そう思う母人《ははびと》の生れ育った時代は、....
「魔都」より 著者:久生十蘭
女将《おかみ》におさまり、この二、三年の内にもう十万は溜め込んだという評判のある
才色兼備の婦人。
笑子は古市と同郷の北海道のある僻村の産で、古市が知っているこ....
「駅夫日記」より 著者:白柳秀湖
ている「窮行女学院」の校長の望月貞子というのは宮内省では飛ぶ鳥も落すような勢力、
才色兼備の女官として、また華族女学校の学監として、白雲遠き境までもその名を知らぬ....
「藪の鶯」より 著者:三宅花圃
はあやかりものだ。尊大人は従前の勲功とはいいながら。華族に列せらるるし。レディは
才色兼備の上に。近ごろは英語もお出来なさるし。ピヤノなどはことにお得意。ダンシン....
「志士と経済」より 著者:服部之総
いなずけ》までしてあったのを破約して無理やり信子を押付けてしまった。むろん信子が
才色兼備の女だとは、かねて知っていたものの、まだ二十歳に足らぬ女で、どうするだろ....
「ワーニャ伯父さん」より 著者:神西清
いるというわけだ。おまけに、あいつの後妻ときたら、君も今さっきごらんのとおりの、
才色兼備の女性だが、その女までが、すでに老境に入ったあいつの嫁になって、あったら....