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「才芸〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

才芸の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
入り易《やす》い歌であった。驚ろいたのは主人ばかりではない、吾輩までも彼等君子の才芸に嘆服《たんぷく》して覚えず耳を傾けたくらいである。しかし読者もご案内であろ....
野分」より 著者:夏目漱石
歌する。しかし公正な人格に逢うて、位地を無にし、金銭を無にし、もしくはその学力、才芸を無にして、人格そのものを尊敬する事を解しておらん。人間の根本義たる人格に批....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
五歳までの男子は残らず常備予備の両軍に編成する事、平民たりとも武事を好む者はその才芸器量に応じすべて士族となす事、全国男子の風教はいわゆる武士道をもって陶冶する....
十二支考」より 著者:南方熊楠
皆これを一にせんと誓いおわって辺先生を訪い入門した。経業を学ぶ事三年にして玄石の才芸先生に過ぎたから、先生玄石は聖人であろうと讃めた。子珍その才の玄石に劣れるを....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
ローかね?」とシルヴァン・コーンはひやかして言った。 「おそらくそうだ。十人の天才芸術家よりも一人のボアローだ。」 「ボアローがいたって、」とシルヴァン・コーン....
光り合ういのち」より 著者:倉田百三
があった。が母は典型的な、明治風の賢夫人であった。美しく品位のある顔かたち、学問才芸と家政の切りまわし、夫に仕え、子供を教育する仕方、何ひとつ非の打ち所はなかっ....
スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
風の人間のように思われ、荒っぽい田舎の男たちにくらべれば、はるかにすぐれた趣味や才芸もあり、じっさい、学問ではただ牧師に及ばないだけだと考えられるものだ。だから....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
に沈湎するは文学を冒涜する罪悪であると思詰め、何とかして他に生活の道を求めて学問才芸を潰しに投売しても一家の経済を背負って立とうと覚悟した。が、この覚悟はありな....
古寺巡礼」より 著者:和辻哲郎
せられるまでには、また十年の間がある。開眼供養はなおその十年後である。もしある天才芸術家の在世を考えるならば、この歳月によって年齢の関係をも顧みなくてはならぬ。....