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才識
「才識〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
才識の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「連環記」より 著者:幸田露伴
の前を礼拝して過ぐるのを見た、と云われたほど時人に尊崇された菅三品の門に遊んで、
才識日に長じて、声名世に布いた保胤は、試に応じて及第し、官も進んで大内記にまでな....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
ほどの事もないが、しかし彼のすぐれた人格と、又その行くとして可ならざるなき抜群の
才識とは、まことに驚嘆に値するものがあった。彼は如何なる問題でも、之を吸収消化せ....
「源氏物語」より 著者:紫式部
久に友愛をかわしていく可能性があるとも源氏は思った。あまりに非凡な女は自身の持つ
才識がかえって禍《わざわ》いにもなるものであるから、西の対の姫君をそうは教育した....
「源氏物語」より 著者:紫式部
春は柳の芽にぞ玉は貫く咲き散る花の行くへ知らねば という返しを書いてきた。高い
才識の見えるほどの人ではないが、前には才女と言われた更衣であったのを思って、評判....
「源氏物語」より 著者:紫式部
。 これまで書いて来た人の手でない字で、それよりは少し年上らしいところがあり、
才識のある人らしい書きぶりなどを宮は御覧になって、しかしどちらが姉の女王か、中姫....
「源氏物語」より 著者:紫式部
にあまりに卑下もせず感じのよいほどに話し相手をした。失った人よりもこの人のほうに
才識のひらめきがあるではないか、なぜ女房などに出たのであろう、自分の妻の一人とし....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
ばんや。東京に出でばかかる事はあるまじ。龍は深淵にあらねば潜れず、東京へ出て我が
才識を研ぎ世を驚かすほどの大功業を建てるか、天下第一の大学者とならんと一詩をのこ....
「学問の独立」より 著者:福沢諭吉
金を得て、維持の法はなはだやすし。ここにおいてなお、全国の碩学《せきがく》にして
才識徳望ある人物を集めて、つねに学事の会議を開き、学問社会の中央局と定めて、文書....
「俳人蕪村」より 著者:正岡子規
尽せる際に当って芭蕉が俳句において美を発揮し、消極的の半面を開きたるは彼が非凡の
才識あるを証するに足る。しかもその非凡の
才識も積極的美の半面はこれを開くに及ばず....
「三国志」より 著者:吉川英治
がしの如きは、徐庶の足もとにも及びません」 「謙遜ではないのか」 「徐庶の人物、
才識、その修業を十のものとして、たとえるならば、それがしの天稟はその二ぐらいにし....
「三国志」より 著者:吉川英治
しにも注意しましたが、後悔すでに及ばなかったのであります」 「于禁には大将軍たる
才識がある。汝も元来の凡将ではない筈。この後の機会に、今日の恥をそそぐがよい」と....
「三国志」より 著者:吉川英治
維も天才というのでしょうか、年十五、六のときにはもう郷党の学者でも古老でも、彼の
才識には、舌を巻いて、冀城の麒麟児だといっていたほどですよ」 そんな噂なども交....
「無宿人国記」より 著者:吉川英治
、何か考え込んでいるふう。大きな宿題が――苦労が――胸にあるらしい。そういえば、
才識に経世に、米沢の宝といわれたこの人にも、めっきりと老けてきた影がみえる。――....
「茶漬三略」より 著者:吉川英治
じゃ。逆賊とはいえ、光秀もわしを邀えたら、その一戦が彼のわかれ目じゃ。光秀の智謀
才識、到底秀吉の遠く及ぶところでない。わしはただ順逆を学び、天道を奉じ、亡君の弔....