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打たす
「打たす〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
打たすの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「南北の東海道四谷怪談」より 著者:田中貢太郎
れておっても、去り状はやってないから、やっぱり夫婦、舅殿の讐も打たし、妹婿の讐も
打たす」 直助はお袖を云いくるめた。 「こうなるからは、是非ともおまえの力にな....
「春昼後刻」より 著者:泉鏡花
あらず立淀んだ。散策子は、下衆儕と賭物して、鬼が出る宇治橋の夕暮を、唯一騎、東へ
打たする思がした。 かく近づいた跫音は、件の紫の傘を小楯に、土手へかけて悠然と....
「活人形」より 著者:泉鏡花
打をなすとても、死に致す憂はあらじ。捕縛してその後に、渠等の罪を数うるには、娘を
打たすも方便ならんか、さはさりながらいたましし、と出るにも出られずとつおいつ、拳....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
ある。
その頃、板倉といえば、怖い役人という代名詞になっていた。
大路
打たすは
誰が栗毛ぞ
伊賀の四郎左か
みなにげる
だの、
伊賀どのはそも
....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
、後ろにひしめいていた無法者たちも、一度に声をあげて、 「やッちまえ」 「老爺を
打たすな」 と、かかって来た。 武蔵は、太左衛門の脇差をかわして、太左衛門の....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
も途中の断崖に抱きついた。怒りに震う山肌は土をとおして彼らの五臓六腑に、もンどり
打たす。上からころがッてくる無数な岩や大石が、みるまにあたりの戦友を奪い去って行....