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打倒
「打倒〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
打倒の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「高野聖」より 著者:泉鏡花
とも忘れて、砕《くだ》けろ、微塵《みじん》になれと横なぐりに体を山路《やまじ》へ
打倒《うちたお》した。それでからもう砂利《じゃり》でも針でもあれと地《つち》へこ....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
と、「われわれは戦争に勝ったならば断じてベルサイユの体制に還すのではない。ナチは
打倒しなければならぬ。ああいう独裁者は人類の平和のために
打倒して、われわれの方針....
「新日本の進路」より 著者:石原莞爾
とプロレタリアの二大陣營に分裂し、プロレタリアは遂に暴力革命によつてブルジヨアを
打倒するといわれている。しかしこの豫言は、今日では大きく外れて來た。社會の階級構....
「夜叉ヶ池」より 著者:泉鏡花
貰った処。 その夜、丑満の鐘を撞いて、鐘楼の高い段から下りると、爺は、この縁前で
打倒れた――急病だ。死ぬ苦悩をしながら、死切れないと云って、悶える。――こうした....
「伯爵の釵」より 著者:泉鏡花
、それで市が栄えた、店なのであるが、一ツ目小僧のつたい歩行く波張が切々に、藪畳は
打倒れ、飾の石地蔵は仰向けに反って、視た処、ものあわれなまで寂れていた。 ――....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
した。 ちょうど、あれを出ました、下の浜でござります。唯今の狂人が、酒に酔って
打倒れておりましたのは……はい、あれは嘉吉と申しまして、私等秋谷在の、いけずな野....
「歌行灯」より 著者:泉鏡花
吸でも応えられるかどうだか、実はそれさえ覚束ない。悪くすると、そのまま目を眩して
打倒れようも知れんのさ。体よく按摩さんに掴み殺されるといった形だ。」 と真顔で....
「星女郎」より 著者:泉鏡花
取っては、蝗が飛ぶほどでもなかろう。 境は、今の騒ぎで、取落した洋傘の、寂しく
打倒れた形さえ、まだしも娑婆の朋達のような頼母しさに、附着いて腰を掛けた。 峰....
「ある自殺者の手記」より 著者:秋田滋
けてみると借家人の某氏は、われと我が生命を断った拳銃を握ったまま全身あけに染って
打倒れていた。 某氏(五七)はかなり楽な生活をしていた人で、幸福であるために必....
「怪異黒姫おろし」より 著者:江見水蔭
これを見て、狂するばかりに喜んだ洞斎老人、余りの嬉しさに胸が躍って急にガックリ
打倒れた。それは正しく中気が出たのだ。 「御心確かにお持ちなされませ」 「おー」....
「山吹」より 著者:泉鏡花
ない。……商売だからいくらでも売りはするが。(呑口を捻る)――親仁、またそこらへ
打倒れては不可いよ。 人形使 往生寂滅をするばかり。(がぶりと呑んで掌をチュウと....
「河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
むと、焼火箸を突込むように、咽喉を貫いて、ぐいぐいと胃壁を刺して下って行く。……
打倒れました。息も吐けません。きりきりと腹が疼出して止りません。友だちが、笑いな....
「活人形」より 著者:泉鏡花
てなり。 今朝東京なる本郷病院へ、呼吸も絶々に駈込みて、玄関に着くとそのまま、
打倒れて絶息したる男あり。年は二十二三にして、扮装は好からず、容貌いたく憔れたり....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
のであります。民族の生気をとりもどし、国民を奮起せしめるためには、まず吉田内閣の
打倒から始めなければなりません。これ、わが不信任案賛成の第一の理由であります。 ....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
。資本主義か国家社会主義か、そんな事は知らない。どうでも宜しい、無理に資本主義の
打倒を策せずとも、資本主義がこの大生産に堪え得なければ自然に倒れるであろう。時代....