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「打坐〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

打坐の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
吉原新話」より 著者:泉鏡花
「人が居たのさ。ぼんやりと小さく蹲んで、ト目に着くと可厭な臭気がする、……地へ打坐ってでもいるかぐらい、ぐしゃぐしゃと挫げたように揉潰した形で、暗いから判然せ....
菎蒻本」より 著者:泉鏡花
四 「ああ、旨いな。」 煙草の煙を、すぱすぱと吹く。溝石の上に腰を落して、打坐りそうに蹲みながら、銜えた煙管の吸口が、カチカチと歯に当って、歪みなりの帽子....
沼夫人」より 著者:泉鏡花
暗な夜、降るともつかず、降らないでもない、糠雨の中に、ぐしゃりと水のついた畔道に打坐って、足の裏を水田のじょろじょろ流に擽ぐられて、裙からじめじめ濡通って、それ....
私を語る」より 著者:種田山頭火
敵か味方か、勝つか敗けるか、殺すか殺されるか、――白雲は峯頭に起るも、或は庵中閑打坐は許されないであろう。しかも私は、無能無力の私は、時代錯誤的性情の持主である....
三枚続」より 著者:泉鏡花
へひょろり、一人は危険な欄干に凭れかかりましたし、もう一人は何の事はない、そこへ打坐ってしまったんです。手を取って起して見りゃ、松ッていう女中なんで、怪しいも怪....
式部小路」より 著者:泉鏡花
も、歯を切緊ってしまったから、遊女の空癪を扱うようなわけには行かない。 自分も打坐り込んで、意気地はがあせん、お念仏を唱え出した。 ト珍らしく人声がして、俥....