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打壊す
「打壊す〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
打壊すの前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「カインの末裔」より 著者:有島武郎
事だからだとか、そんな事は先ず後廻しでもいい事だとか、自分のいい出した事を自分で
打壊すような添言葉《そえことば》を付加えるのを忘れなかった。仁右衛門はちょうどそ....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
き拡充性が、これまでの私の習慣を破り、生活を変え、遂には弱い、はかない私の肉体を
打壊するのだ。破裂させてしまうのだ。 難者のいう自滅とは畢竟何をさすのだろう。....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
で手の届く限りは掴み出してしまって、再び穴をくりひろげるか、そうでなければ、櫃を
打壊すか、ひっくり返すかしないことには、取り出せなくなったので、神尾が手を休めて....
「亡び行く江戸趣味」より 著者:淡島寒月
形芝居にしても、今日は明るいためにかえって人形遣いの方が邪魔になってよほど趣きを
打壊すが、昔は暗い上に八つ口だけの赤い、真黒な「くろも」というものを着附けていた....
「いとこ同志」より 著者:宮本百合子
真個にいつかか分りませんが、いつかきっとよい果《み》を結ぶものです。どんな力でも
打壊す事は出来ません。友子さんが幾ら我を張っても、とうとうお終いに勝ったのは、芳....
「日記」より 著者:宮本百合子
も与えない。それ以上、風景に対して、のびやかな古典の愛を覚えて居た心持を、グザと
打壊す現日本式悪趣味が充満して居る。芸術にたずさわり、それを愛敬するものは、日本....
「卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
んです。」 「もう見て来たのか、迅いなあ、天眼通だ。……あれはね、何、買う時から
打壊すつもりだったんだよ。あの絵に、秋草の中に、食ものばかりの露店の並んだのを見....
「鴎外博士の追憶」より 著者:内田魯庵
革出来るように思うが、責任の位置に坐って見ると物置一つだって歴史があるから容易に
打壊す事は出来ない、改革に焦ったなら一日だって勤めていられるもんじゃないといった....