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打振る
「打振る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
打振るの前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
、例の手慣れた杖槍を押取《おっと》りました。 「こいつら!」 その杖槍を縦横に
打振ると、猿どもはバタバタとひっくり返ったり飛び散ったりするが、直ぐにまたその後....
「浮雲」より 著者:二葉亭四迷
咄《はな》……して……アア頭が乱れた……」 ト、ブルブルと頭《かしら》を左右へ
打振る。 轟然《ごうぜん》と駆て来た車の音が、家の前でパッタリ止まる。ガラガラ....
「道連」より 著者:豊島与志雄
も云わない。いろいろ尋ねてみたが、どうしたことか彼女は一言も口を利かないで、頭を
打振るばかりである。僕は変に不気味になり出して、それかって彼女を放り出すわけにも....
「慾」より 著者:豊島与志雄
晩、これから出かけよう。約束だ……。小指を差出すと、彼女も小指を差出して元気よく
打振る。が、晴れやかに笑っている。あたしいい気持に酔っちゃったのよ。もっと飲まし....
「樹氷」より 著者:三好十郎
羊群声なく牧舎にかえり 手箱のいただきたそがれこめぬ 雄々しくそびゆるエルムの梢
打振る野分に破壊の葉音の さやめく甍に久遠の光 おごそかに、北極星を仰ぐかな。 ....
「平民道」より 著者:新渡戸稲造
く吾輩を感激せしめた。僕は同君には日頃親しみはないけれども、君の手を執《とっ》て
打振るほど悦《よろこ》ばしく思った。しかし口に発したのはただ「ドーゾやってくれた....
「黒田如水」より 著者:吉川英治
ままの偉観ではあったが、やはり官兵衛の心を深くとらえたものは、この際でも、彼方に
打振る一本の日の丸の扇に如くはなかった。何としても、秀吉のそれには、常に情味が伴....
「天皇と競馬」より 著者:吉川英治
も通ってゆく。 その両側に、ぼくら小学生も立ち並んだことがある。みんなで紙旗を
打振るのが、鹵簿の車輪やお体にも触れるほどだった。白い手袋とニコニコしたお顔が、....