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打開
「打開〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
打開の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「吉良上野の立場」より 著者:菊池寛
みてきましたから、何かしらやりたいのです。仕官も思い通りにならないとすると、局面
打開という意味で、何かやり出すにきまっています。彼らは、位置も禄もありませんから....
「夜叉ヶ池」より 著者:泉鏡花
に文箱の重いにつけて、ふと思い出いた私が身の罪科がござる。さて、言い兼ねましたが
打開けて恥を申そう。(と頸をすくめて、頭を撫で)……近頃、此方衆の前ながら、館、....
「唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
…お邪魔になるでございましょうよ。奥歯にものが挟まったって譬はこれだ。すっぱり、
打開けてお出しなせえまし。) (いえ、あの、開けて出すよりか、私が中へ入りたい。....
「沼夫人」より 著者:泉鏡花
もまた言出しにくい。」 「可いじゃないか、その容体を聞かせたまえ、医師には秘密を
打開けて可いもんだ。」 「…………」 言淀んで見えたので、ここへ来い、と構を崩....
「無題抄」より 著者:上村松園
想い到らないことが度々ありました。そのようなときでも、諦めすてずに、一途にそれの
打開策について想をねり、工夫をこらしてゆけば、そこに天の啓示があるのです。 な....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
陥ることが慣いとなった。彼はしょっちゅうそれを悔しがり寂しがるのみで、その境界を
打開する方法はあっても、それに対する処置を取り得なかった。またそうさせぬものが胸....
「煎じ詰めれば」より 著者:桐生悠々
次にこれを進まんとしているにも拘らず、彼等は現実に執着して、唯その直面する難局を
打開し得れば、それで以て足れりとしているのだ。 だから、煎じ詰めれば、未来と現....
「作画について」より 著者:上村松園
でどうにもならなかった時には、思いきってああいう風な、大胆な仕事をするのも、局面
打開の一策ともなるのではないでしょうか。あれは今憶い出しても、画中の人物に恐ろし....
「春」より 著者:岡本かの子
い月日のうちに、加奈子はいつかそれにも馴らされて行った。そして、その時々の局面を
打開して行く術さえ覚えた。加奈子は、飽き安いこの病症の者に新しい感触を与えるよう....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
、独りで拗ねて、ほとんど居堪らないばかりの心地。 もうお夏の、こう隔てのない、
打開けた、――、敵討の、駈落の相談をさるるような、一の(当てて御覧)がなかったら....
「熱情の人」より 著者:久保栄
受けた猿之助が、その現在の環境にあってなおかつ、満々たる野心をもって旧劇界の局面
打開に努力しつつあるのはもちろん、高島屋一門の「修善寺物語」から「文覚」にいたる....
「一ノ倉沢正面の登攀」より 著者:小川登喜男
延上っている。左右の懸崖は六十度ほどの角度を以って落込み、自分たちは僅かに前面を
打開かれた大きな鉄の箱の底にいるような感さえする。三、四十羽と群なす岩燕は、この....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
は、吉田内閣のごとく、その主体性を没却せる、アメリカ追従外交政策によっては断じて
打開ができないのであります。われわれが不信任案に賛成せんとする第二の理由でありま....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
え不自由する有様に立ち至っております。この時に当って、この窮乏に堪え、かつこれを
打開するものは、ただ人々の仏教信仰によっての安心立命と、慈悲の円融なる救済力とに....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
一八年のドイツ軍攻勢にも比すべきものである。ともに困難の極に達したドイツ軍が運命
打開のため試みた最後的努力である。ただし大王は一九一八年と異なりなお存在を持続し....