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「扣〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

扣の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
幻談」より 著者:幸田露伴
の次の間《ま》にいまして、丁度お供のような形に、先ずは少し右舷《うげん》によって《ひか》えております。日がさす、雨がふる、いずれにも無論のこと苫《とま》という....
菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
恩になって居りますから、片贔屓になるようで却って当人のためにならんからと云って、え目にして居りますと、秋月の引立で御前体へ執成しを致しましたから、急に其の暮松....
名人長二」より 著者:三遊亭円朝
金革の煙草入は長門の筒差という、賤しからぬ拵えですから、長二は遠慮して片隅の方にえて居ると、其の男は和尚に雑と挨拶して布施を納め、一二服煙草を呑んで本堂へお詣....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
石を削られ、あるものは禄二千石を削られた。あるものはまた、隠居、蟄居、永蟄居、差えというふうに。 この周囲の空気の中で、半蔵は諸街道宿駅の上にまであらわれて....
残されたる江戸」より 著者:柴田流星
が墜ちて人死にが出来たほどな、往時の賑盛はなくとも、いまだに大したもので、木場をえているだけにすることがまた格別だ。――但し、日枝神社の祭礼が前にいった六月十....
蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
と坐っている。それも其筈で、いろいろの経緯《いきさつ》があった蒲生忠三郎を面前に《ひか》えているのであるから。又蒲生忠三郎氏郷も、何をと云わぬばかりの様子でス....
風流仏」より 著者:幸田露伴
の愛 裏付股引に足を包みて頭巾深々とかつぎ、然も下には帽子かぶり、二重とんびの釼惣掛になし其上首筋胴の周囲、手拭にて動がぬ様縛り、鹿の皮の袴に脚半油断なく、....
霧陰伊香保湯煙」より 著者:三遊亭円朝
い事になるかも知れねえとまア、女の狭え心で誠に案じることでござります、年寄子供をえて軽躁な事がなければ宜いがと思って居ます処の、昨日私が処えねえ……少し家へ来....
松の操美人の生埋」より 著者:三遊亭円朝
での折お供して参ろうと申したを、いや供は入らんと仰しゃるから、心配しながら皆々|えて居ったが、お帰り有ってもとんとお話がないが、何ういう訳ですか、甚だ心配で、....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
ほど講演をした。これも非常な成功で、その後十九年ばかり引きつづいて行った。この手も今日まで保存されてある。これが有名な「クリスマスの講演」というのである。 ....
知々夫紀行」より 著者:幸田露伴
ぬほど霧深き暁の冷やかなるが中を歩みて、寒月子ともども本社に至り階を上りて片隅にゆ。朝々の定まれる業なるべし、神主|禰宜ら十人ばかり皆|厳かに装束引きつくろい....
五重塔」より 著者:幸田露伴
けらるるなるべけれと勢い込んで、庫裏より通り、とある一間に待たされて坐を正しくしえける。 態こそ異れ十兵衛も心は同じ張りをもち、導かるるまま打ち通りて、人気....
罪人」より 著者:アルチバシェッフミハイル・ペトローヴィチ
ンミイ、フレンチ君が、糊の附いた襟が指に障るので顫えながら、嵌まりにくいシャツの鈕を嵌めていると、あっちの方から、鈍い心配気な人声と、ちゃらちゃらという食器の....
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
う馬鹿な奴で、先方は奉公中一晩でもお店を明けたことのない頑固な番頭さんがちゃんとえて居りまする所へ掛合いに参ったのでございますから、余程面倒で、 叔母「恭太や....
消えた霊媒女」より 著者:大倉燁子
通の座敷に普通の服装の婦人が髪を七三に分けて端然と座っていました。その横に小机をえて上品な白髪の老人が一人坐っています。その人の事をさにわというのだと聞きまし....