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「扶助〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

扶助の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
猿蟹合戦」より 著者:芥川竜之介
同類の肉を食うために、怪我《けが》をした仲間を引きずりこんだ。クロポトキンが相互扶助論《そうごふじょろん》の中に、蟹も同類を劬《いたわ》ると云う実例を引いたのは....
手紙」より 著者:芥川竜之介
う一匹の沢蟹をじりじり引きずって行くところなのです。僕はいつかクロポトキンの相互扶助論《そうごふじょろん》の中にあった蟹の話を思い出しました。クロポトキンの教え....
小作人への告別」より 著者:有島武郎
この上いうことはないように思います。終わりに臨んで諸君の将来が、協力一致と相互扶助との観念によって導かれ、現代の悪制度の中にあっても、それに動かされないだけの....
船医の立場」より 著者:菊池寛
かみ》からきいて知っている。従って、我々はこの法律を順守して、日本人の海外渡航を扶助すべきではない。思うに、かの二人の青年は、日本政府に忠実であるかどうかを試さ....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
附け込んで次右衛門は飽くまで横ぐるまを押すのである。こんにちの言葉でいえば一種の扶助料として、金千両を出せと彼は主張した。 云うまでもなく、この時代の千両は大....
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
いくらでもあるがそれをどう見ようとするのか。人間までに発達しない動物の中にも相互扶助の現象は見られるではないか。お前の愛己主義はそれをどう解釈する積りなのか。そ....
最終戦争論」より 著者:石原莞爾
よらないで絶対平和の世界を建設し得なければならないと思う。 答 生存競争と相互扶助とは共に人類の本能であり、正義に対するあこがれと力に対する依頼は、われらの心....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
、母のおみのが引き連れて、甲州の身寄りの方へ立ちのいた。もちろん和泉屋では相当の扶助をしてやったに相違ない。 その幾次郎が八つか九つに成人した時に、恐らく前々....
三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
にはなんの咎めも無くて済みました。稼ぎ人に逃げられたお幸は、桜井の屋敷から内々の扶助をうけていたとか云います。 新内松は品川の橋向うで御用になりました。お金は....
獄中消息」より 著者:大杉栄
中はアナーキズムとイタリア語との研究をやる。アナーキズムは、クロポトキンの『相互扶助』と、ルクリュの『進化と革命とアナーキズムの理想』というのを読み終った。今は....
活人形」より 著者:泉鏡花
のも無く、死なんとしたる気を替えて、誰か慈悲ある人に縋りて、身の窮苦を歎き訴え、扶助を乞わんと思いつる。そは夕暮のことにして、畦道より北の方、里ある方へぞ歩みた....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
な米国教会の付属支会にして、あるいはかの国の伝教師をいただき、あるいはかの人民の扶助金を仰ぐものなり。また、ローマ宗のごときはフランス国ローマ宗の支会にして、ギ....
空中征服」より 著者:賀川豊彦
ね、地上の所有権を主張することを好まない人々がみな空中村に移住して一切を愛と相互扶助によってやってゆこうというのです」 「それは実行上において可能でしょうか? ....
彼等流浪す」より 著者:小川未明
生的に、その村に結ばれた習慣があり、掟がある。そして、他郷に見られない、自からの扶助が行われている筈である。かゝる村落自治こそ、思い出しても、なつかしいものであ....
文化線の低下」より 著者:小川未明
意味から、幸福を決定するものは、精神であるともいえます。階級闘争から、同胞の相互扶助に、うつり行くのも、この理でなければなりません。婦人に於ても、男子に於ても、....