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「批点〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

批点の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
醜さとを加えた。しかしなんといっても母は母だった。正面からは葉子のする事なす事に批点を打ちながらも、心の底でいちばんよく葉子を理解してくれたに違いないと思うと、....
或る女」より 著者:有島武郎
暮《やぼ》くさい綿入《わたい》れを着ている葉子であった。服装に塵《ちり》ほどでも批点の打ちどころがあると気がひけてならない葉子としては、旅館を出て来たのが悲しい....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
ところに於て、廻転し出したと見ればよいのです。 ですから、この詩と、吟とには、批点の打ちようがありません。もし間違っているとすれば、それはレコードの誤りで、茂....
無表情の表情」より 著者:上村松園
した鑑賞心をもって居らないからの言葉でありまして、名人の場合など、なかなかそんな批点の打ちどころなどあるものではありません。 無表情と言いますが、名人がその面....
二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
寄書雑誌をすらわざわざ購読して、中学を卒業したかそこらの無名の青年の文章まで一々批点を加えたり評語を施こしたりして細さに味わった。丁度植物学者が路傍の雑草にまで....
五重塔」より 著者:幸田露伴
。 当時に有名の番匠川越の源太が受け負いて作りなしたる谷中感応寺の、どこに一つ批点を打つべきところあろうはずなく、五十畳敷|格天井の本堂、橋をあざむく長き廻廊....