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批評眼
「批評眼〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
批評眼の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
のである。彼は秋晴れの江戸の町を歩きながら、風呂の中で聞いた悪評を、いちいち彼の
批評眼にかけて、綿密に点検した。そうして、それが、いかなる点から考えてみても、一....
「めでたき風景」より 著者:小出楢重
事はあきらめる方がいいと考えていた。そしてなお、先生たちの絵に対してさえも厳しい
批評眼を持つ事を忘れなかった。 学校や研究所は自分たちの工場と考え、お互が励み....
「油絵新技法」より 著者:小出楢重
事はあきらめる方がいいと考えていた。そして尚お、先生達ちの絵に対してさえも厳しい
批評眼を持つ事を忘れなかった。 学校や研究所は自分達ちの工場と考え、お互が励み....
「思想としての文学」より 著者:戸坂潤
)がそのものとして批評され得ないのだ。 で文芸領域に眼界が制限されないこうした
批評眼が、初めて、科学(自然科学をさえ)をも、其の他の文化領域をも、又一切の社会....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
―から何段かを埋めるに足る Story を引き出すべく、常鋭鉛筆を片手に「好意的
批評眼」をぽけっとに忍ばせ、いまし編輯長の激励裡に「紙屑の谷」を駈け出して来たよ....
「河霧」より 著者:国木田独歩
わまる予言を試みて平気でいる、それがまた奇妙にあたる。むずかしく言えば一種霊活な
批評眼を備えていた人、ありていに言えば天稟の直覚力が鋭利である上に、郷党が不思議....
「嘘の効用」より 著者:末弘厳太郎
ジュをもつわけです。例えば、世の中には無名の八公、熊公にして、演劇に関する立派な
批評眼を具えているものがいくらもいます。ところが、何々侯爵とか、何々博士とかが少....
「宇都野さんの歌」より 著者:寺田寅彦
」は存外変らぬもののように思われる。歌を専門的に研究している人達の分析的な細かい
批評眼で見た時にはかなりに著しい変化と思われるような場合でもそういう細かい処を見....
「子規居士と余」より 著者:高浜虚子
が何故に面白きか殆ど解すべからず。されど僕はたしかにかく感じたり。 けだし僕が
批評眼以外の眼を以て小説を見しこと『八犬伝』、『小三金五郎』以後今度がはじめてな....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
能く窮所を穿ったものは恐らく先人未言であったろう。二葉亭の直覚力と洞察力と政治的
批評眼とがなければとても書けないものであった。あるいは不満足なる媾和に憤慨した余....
「世界漫遊」より 著者:ダビットヤーコプ・ユリウス
あった。 さてこの一切の物を受け取って、前に立っている銀行員を、ポルジイ中尉は
批評眼で暫く見て、余り感心しない様子で云った。 「君も少し姿勢がどうかならんかね....
「書を愛して書を持たず」より 著者:小川未明
。書中の認識や、引例等にも、多少の改変を要するものあるは勿論であります。こうした
批評眼を有しないものならば、また、読書子の資格のなきものです。 雑誌に載った時....
「ラスキンの言葉」より 著者:小川未明
、資本力の前に膝を屈した徒の如きは、表面いかに、真摯を装うことありとも、冷徹たる
批評眼の前に、真相を曝らし、虚飾を剥がれずには置かれぬだろう。 一時の世評によ....
「ベートーヴェンの生涯」より 著者:片山敏彦
識っていた、そして二人はその追憶を書き留めたのであるが、この追憶は、人が幾らかの
批評眼をもって取り扱うかぎりにおいては貴重なものである。)――この原稿はボンのベ....