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「技手〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

技手の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
非凡なる凡人」より 著者:国木田独歩
の友に桂正作《かつらしょうさく》という男がある、今年二十四で今は横浜のある会社に技手として雇われもっぱら電気事業に従事しているが、まずこの男ほど類の異《ちが》っ....
本州横断 癇癪徒歩旅行」より 著者:押川春浪
不思議の血=懦弱《だじゃく》と欲張=髯将軍の一喝=技手の惨死=狡猾船頭=盆踊り見物=弱い剛力=登山競走=天狗の面=天幕《てんと》の....
白蟻」より 著者:小栗虫太郎
後の七日目の日だったとかいうそうですが、その時まで生き残っていたのが、貴方はじめ技手の鵜飼、それから二人の工手だったそうでございましたわね。そして、最初の落盤が....
白蛇の死」より 著者:海野十三
きこんだ送電日記表の大きな紙と、鉛筆が一本|無雑作に投げ出されていたが、然し当直技手の姿は何処にも見えなかった。 今、全く人気の無いこの大きい酒倉のような変電....
灯台鬼」より 著者:大阪圭吉
意に前方の闇の中からものもいわずに歩いて来た二人の男に出会った。灯台の三田村無電技手と小使の佐野だ。 「……あ、皆様……」 と小男の小使は、わたし達を認めると....
支倉事件」より 著者:甲賀三郎
たが、いずれも既に調べた事実を反復する許りで、新しい事実としては警視庁の写真課の技手に貞子の写真から身長を算出せしめた位のことで暮れて終った。大正十年は僅かに一....
千曲川のスケッチ」より 著者:島崎藤村
国のクリスマス クリスマスの夜とその翌日を、私は長野の方で送った。長野測候所に技手を勤むる人から私は招きの手紙を受けて、未知の人々に逢うために、小諸を発ち、汽....
二少女」より 著者:国木田独歩
ったという噂が誰の口からともなく起って、朋輩の者皆んな喧噪く騒ぎ立てた、遂に係の技手の耳に入った。そこで技手の平岡は田川お富に頼んで、お秀の現状を見届けた上、局....
朝飯」より 著者:島崎藤村
五月が来た。測候所の技手なぞをして居るものは誰しも同じ思であろうが、殊に自分はこの五月を堪えがたく思....
革鞄の怪」より 著者:泉鏡花
す。私は逓信省に勤めた小官吏です。この度飛騨の国の山中、一小寒村の郵便局に電信の技手となって赴任する第一の午前。」 と俯向いて探って、鉄縁の時計を見た。 「零....
唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
で、その郵便局の天幕の裡に、この湯女の別嬪が、生命がけ二年|越に思い詰めている技手の先生……ともう一人は、上州高崎の大資産家の若旦那で、この高島田のお嬢さんの....
石ころ路」より 著者:田畑修一郎
していた。檜垣はむろんその中心なのだ。いろんな人がやってくる。近くのバタ製造所の技手、印半纒を着た男、コール天のズボンをはいた男、などが通りがかりにひょっこり入....
雷嫌いの話」より 著者:橘外男
たことがある。途方もないバカなことを、聞きに来た男を迷惑がりもせずに、若い二人の技手が、――今なら技官というところであろうが、親切に応待してくれた。 なるほど....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
ずつあり、その他は農工商にして、なかんずく会社商店の番頭、手代、鉄道土木の技師、技手の人が最も多いように見受けたが、その過半は父子夫婦または兄弟のごとき一家眷族....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
。ほとんど総ては下向き下向き、草を食べ食べ移って行った。 と、場長さんが、若い技手に白い陶器のミルク入れと、白い西洋皿と、透きとおった薄手のカップとを運ばせて....