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「抄本〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

抄本の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
正義と微笑」より 著者:太宰治
しての資格を認めがたき者は除名する。志望者は六月十五日までに、自筆の履歴書、戸籍抄本、写真は手札型近影一葉(上半身正面向)ならびに戸主または保護者の許可証、相添....
渋江抽斎」より 著者:森鴎外
、迷庵はもう四十一歳になっていた。 迷庵は考証学者である。即ち経籍の古版本、古抄本を捜り討めて、そのテクストを閲し、比較考勘する学派、クリチックをする学派であ....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
のとこへ出かけようとしたら島田の母上からの書留。何かとびっくりしたらお手紙と戸籍抄本とが入って居りました。安心したといっておよろこびでした。又あなたからのお手紙....
茶粥の記」より 著者:矢田津世子
て、各係りの机の上低く朝から電燈がつけっぱなしになっていた。良人の係りでは謄本や抄本が日に何十通となく出た。この頃は中商工業者の転業失業のためにも謄本がよけい出....
私はかうして死んだ!」より 著者:平林初之輔
はら》をきめると、色々な手続きをする上に必要があったので、郷里の役場へあてて戸籍抄本を取り寄せることにした。すると一週間ばかりたってから役場から実に意外な返事が....
梅雨晴」より 著者:永井荷風
『外史』『政記』のたぐいとは異って、皆珍書であったそうである。先哲諸家の手写した抄本の中には容易に得がたいものもあったとやら。後に聞けば島田家では蔵書の紛失に心....
中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
』の歌は三千百十二首あると記されているので、今見る『山家集』が完全のものでなく、抄本であることが分る。また次第に歌の見つかるときが来れば愉しいのである。 西行....
濹東綺譚」より 著者:永井荷風
紙入には入れ忘れたまま折目の破れた火災保険の仮証書と、何かの時に入用であった戸籍抄本に印鑑証明書と実印とが這入っていたのを、巡査は一枚々々静にのべひろげ、それか....