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「抑鬱〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

抑鬱の前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
さようなら」より 著者:田中英光
たいにみえ、更に狐憑《きつねつき》じみたその顔の表情は誰がみても狂人、被害妄想的抑鬱症患者としか思えなかった。岡田は片端から兵器を棄てることで全身で戦争を拒絶し....
青年」より 著者:森鴎外
けて見て、ここにも早く失意の人の、苦痛の萌芽が籠もっているのを見て、強いて自分の抑鬱不平の心を慰めようとしている。見物は只娘フリイダの、小鳥の囀るような、可哀ら....
破落戸の昇天」より 著者:森鴎外
ほとんど消滅した、あらゆる悪い性質が忽然今一度かっと燃え立った。人を怨み世を怨む抑鬱不平の念が潮のように涌いて来た。 今娘が戸の握りを握って、永遠に別れて帰ろ....
海豹島」より 著者:久生十蘭
をピクピク痙攣《ひきつ》らせながら、私の顔を正視したまま、頑固におし黙っている。抑鬱病患者によく見る、癲癇性不機嫌といわれるあの顔である。私はつとめて口調をやわ....